2009年4月12日(日)付


サクラ植樹「一緒に育とう」 大町常盤 小学1年生 西山城址に
 大町市常盤の西山地区子ども育成会(中畑清貴会長、松井泉会長)は11日、地域の小学生による植樹会を西山城址(し)公園で開いた。サクラなど記念樹を植え、子どもたちの健やかな成長を願った。この春、小学校に入学した新1年生8人は、保護者や地域の住民が見守るなか、ヤエザクラ2本を付近の道路わきに植樹。水をサクラの根元に注ぎ、スコップを手に土をかけた。 2年から6年生は、城址へと続く山道を登り、「三の曲輪(くるわ)」でコブシを植樹。過去に植樹した樹木の、手入れに汗を流した。 植樹会は、地域の環境整備に取り組む西山城址保存会(輪湖好雄会長代理)がはじめ、地域住民の協力で約35年間続く伝統行事。
地震体験車で「備え」 大町東小4年生
 大町市の大町東小学校(岡田誠校長)で10日、4年生63人が非常事態に備えて県が貸し出している地震体験車で過去に起きた地震の揺れを体験した。実際の災害を想像しながら自分の取るべき行動や心構えを意識する機会とした。児童たちは、北アルプス広域大町消防署員から、「火やガスの始末は大人に任せて子どもは身を守る事を優先します。大きな揺れの中で自分たちは何ができるか考えてみてください」と指導を受け、体験した。
ソメイヨシノ開花 小谷の姫川温泉
 小谷村の姫川温泉で、ソメイヨシノが開花し、小谷村に春の訪れを告げている。同地区の桜は、昭和32年に姫川上流の源泉を引湯して開湯した際、当時の温泉組合有志が植樹したのが始まり。開湯と同じ歴史を持つ木は数年で枯れるなどして、現在ではわずか1本が花を咲かせるのみとなってしまったが、数年後に植えた桜が根付き、半世紀にわたる同温泉の歴史を見守ってきた。今では小谷村で一番早く桜が咲く地として、毎年多くの人が訪れる名所となっている。
「春の妖精」かれんに 白馬 カタクリ例年より早く
 白馬村の白馬五竜かたくり苑で、春を告げるカタクリの花が開花を始めた。カタクリは「春の妖精」と呼ばれるユリ科の多年草。昔は里山を代表する植物として、開花時期には群生した花が山肌をピンクに染め上げる光景がよく見られたが、最近では乱獲や里山開発などで自生地が減少の傾向にあるという。 同苑は20万株のカタクリの群生と村の天然記念物に指定されているヒメギフチョウが舞い飛ぶ地として知られ、毎年多くの観光客が訪れてにぎわう。
ことし8月「薙鎌打ち」 小谷 7年に一度諏訪御柱幕開け
 小谷村北小谷戸土の小倉明神で8月31日、数え年で7年に一度の「式年薙鎌(なぎがま)打ち神事」が行われる。諏訪大社の御柱祭の幕開けを告げる神事に向け、村内関係者らは気を引き締め準備を進めている。 薙鎌打ち神事の起源は不明だが、古文書に登場するのは江戸期元禄年間の信越国境論争。古来から、信濃国境の白池のほとりの諏訪ノ平の神木で行われていたとされる。豪快な御柱祭りとは対照的に静かに斎行される。 御柱祭りの前年に諏訪大社宮司が訪れ、長さ30aほどの鶏冠のような形をした諏訪大社神器である薙鎌を神木に打ち込む。うし年には同村戸土の小倉明神、ひつじ年には境の宮諏訪神社で交互に行われる。 明治11年から途絶えていたが、昭和18年に復活。平成2年1月17日、村無形文化財に、4年2月20日、県無形民俗文化財に指定されている。
古道歩き歴史学ぶ 小谷文化財保護委が初企画
 小谷村の文化財保護委員会は10日、白馬村青鬼地区から小谷村佐原地区に至る「古道探索学習会」を開いた。 同街道はかつて小谷と白馬の住民が交流する生活道路として親しまれてきた。また、数え年で7年に1度、諏訪大社御柱祭の前年に、小谷村戸土の境ノ宮で行われる県無形文化財の「式年薙鎌(なぎがま)打ち神事」で、信越の県境にある神木に打ち付ける薙鎌を、諏訪大社から運んだ道ではないかという説もある。委員会では、先人が歩いた知られざる歴史の道を歩き、街道のルートを次世代に継承していこうと初めて企画した。
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