2009年5月22日(金)付
噴湯丘「日本の地質百選」に 特徴的な国天然記念物 日本の地質的特徴を代表する個所を選定する「日本の地質百選」の第2期選定でこのほど、大町市の高瀬渓谷にある国天然記念物・湯俣の噴湯丘が選ばれた。選定を通して地域の持つ記念物の価値を再認識し、観光や環境教育への活用が期待される。噴湯丘はカルシウムを多量に含んだ温泉がゆう出し、炭酸石灰が丘状に形成される現象で、中でも大正11年に国天然記念物に選定された高瀬渓谷のものは現在も成長している唯一の噴湯丘として知られ、現在は2つの噴湯丘が活動している。今回は温泉に恵まれた日本の地質を象徴しているとして、松本市の白骨温泉に残る噴湯丘とともに選ばれた。事務局では「吹き出している姿は大変おもしろく、火山国の恵みを認識してもらえれば」と話している。 |
世界に一つ 手作り松川=@住民ボラのジオラマ完成 松川村の住民ボランティアでつくる「ジオラマ製作委員会」が昨年7月から製作をすすめていた、5000分の1スケールの世界にひとつだけの手作りの「松川村」ジオラマがこのほど、完成した=写真。文化、公共施設などが把握できるジオラマで、同村すずの音ホールに常設展示される。同委員会は昨年、同施設完成にあわせ、施設を訪れる人に村の魅力を伝えたいと設立。製作には村民有志のほか、子どもたちの勉強にも役立てようと松川中3年生など約40人が協力した。ジオラマは縦1・6b、横1・7b。地図上には等高線を忠実に再現した山や焼き物でつくった村内の史跡や公共施設、一つひとつ丁寧につくり上げた個人宅などを配置。電飾や音声案内で施設が分かるようにした。製作参加者は「何にも変えられない宝」「出来上がったらなかなかのものに仕上がった」とジオラマ完成を喜んだ。 |
生ごみ堆肥化先進地視察 大町市が駒ヶ根で減量理解 大町市は20日、市民を交えて生ごみ処理の先進地視察を行った。市民からの生ごみ収集・堆肥(たいひ)化業務をモデル的に実施している駒ケ根市などの先進事例を学び、今後の市内のごみ減量に向けて理解を深めた。視察では、駒ケ根市の堆肥化工場などを見学した。同市では平成7年から公共施設の生ごみを堆肥化する取り組みを始め、農家を中心に市民の取り組みも活発という。昨年9月から、自宅での堆肥化に取り組みにくい駅周辺の市街地をモデル地区とし、市による回収・堆肥化事業を始めた。回収は週1回のペースで行い、できた堆肥は社会福祉協議会や農家組合を通して活用している。今後は初めての夏を迎え、ステーションのにおいや各家庭での保存などの課題もあり、週2回の収集も視野に入れて検討しているという。市民ら37人が参加。すでに生ごみの堆肥化に取り組むなど意識が高い参加者も多く、質問が相次いだ。 |
国営公園 幻の蝶<Iオルリシジミ 今年初 成虫1匹を確認 安曇野市の国営アルプスあづみの公園で20日、幻の蝶(ちょう)≠ニいわれるオオルリシジミの成虫1匹が今年初めて確認された。生息環境の保護活動を続けている同公園では、今年も成虫の舞うシーズンを迎えるため「そっと出合いに来てください」と呼びかけている。 オオルリシジミは、生息環境悪化により、国のレッドデータリストで絶滅の危機にひんしている「絶滅危惧(きぐ)T類」、長野県のレッドデータリストで近い将来に野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧TB類」に指定されている。 安曇野市では1990年代にわずかに生息地が残っていたことから保護活動が進められてきた。同公園でも安曇野オオルリシジミ保護対策会議の協力を受けて、公園内にサナギ放蝶や幼虫の食草となるクララの増殖などを行っている。 |
森林セラピー活用本格化 小谷 宿認定制度導入へ」 白馬山案内人組合(降旗義道組合長)は、本格的山岳観光シーズン入りを目前に控えた19日、白馬岳大雪渓周辺で登山者の道迷い防止を目的としたベンガラ引き作業を行った。安全登山を願いながら、赤色顔料を雪渓上にまき、登山ルートを示していった。 2人のメンバーが作業を進めた。ヘリコプターで頂上付近まで上がり、小雪渓上部から大雪渓下部までの約2`にわたり印付けしていった。行き先を示す赤色の帯が雪渓上に現れた。 村観光農政課は「山岳関係者は安全面には十分配慮しているが、登山者も気を緩めることなく、確実な装備で山登りを楽しんでもらいたい」と注意を呼びかける。 白馬岳を中心とした同村の山岳観光の入り込み状況は、平成13年の9万4000人をピークに右肩下がりを続け、20年には約3万8000人まで落ち込んでいる。 今月23日には白馬岳を含む白馬連峰の開山祭(貞逸祭)が行われる。 |
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