2009年5月28日(木)付


アイガモ農法準備着々 大町の研究会300羽放鳥へ
 大町市内の稲作農家7戸でつくる「合鴨農法研究会」(傘木久広会長)の会員宅で、アイガモのひなが元気に成長しており、今年は合わせて約300羽の放鳥を見込んでいる。同研究会事務局長の塚田伸一さん宅には26日、生後1日の130羽が到着し、金色や黒い色をしたひながハウス内で元気に動き回っている。23日に田植えが行われた水田に、イネの根がしっかり張ったあとの6月初旬に放鳥されるが、キツネやタヌキ、タカなどの外敵からひなを守るため、小屋や網を設置して管理する。塚田さんは「消費者のみなさんから『お米がおいしい』といわれ、口コミで広がって固定客が増えてきたのがうれしい。食の安心、安全や食育にもつながります」と話し、同研究会への参加も呼びかけている。
体験から農村学ぶ 明大生が大北で滞在研修
 大北各地で26日、明治大学農学部学生によるファームステイ研修が始まった。各地の農家で1週間にわたり、農家の暮らしに触れ、農村の現状を学ぶ。学生たちは「これからの学習に生かせるよう、農業をしっかりと肌で感じたい」などと実践に期待を寄せた。 農学部食料環境政策学科2年の16人が、池田町や松川村、白馬村の農家で稲作やリンゴの摘果、野菜苗の植え付け、ハーブ収穫などに汗を流す。 学生の受け入れ式は同日、松川村のセピア安曇野で開かれた。大北地区農業振興推進協議会長の宮澤敏文県議は「北アルプスのふもとで農業を学び、そこで暮らす人々の笑顔や元気に触れてもらいたい」、平林村長は「農業立村についてみんなと考えたい。何度も足を運んでみたいと思える場所になれば」と学生を歓迎した。
サクラ植樹「新名所に」 大町平借馬 愛護会が作業
 大町市平借馬(新井修一自治会長)の農地・水・環境保全対策事業活動団体「こぶしふれあい愛護会」(新井深充会長)は24日、整備事業の一環としてサクラの苗木35本を植樹。住民らの憩いの場、地域の新名所となる事を願い作業に取り組んだ。会員26人は、地区の金山神社南側を流れる北越荒沢水路の管理道路沿いにおよそ8b間隔でヒガンザクラやシダレザクラなどの苗木を植えた。幹を傷つけないよう気を配りながら丁寧に添え木をあて、今後の成長に期待を寄せた。
旬の素材で料理作ろう 白馬公民館が教室
 白馬村公民館は26日から、同館主催のふれあい教室の一環として「健康おばちゃんの料理教室」を開講した。男性入会者を含む多数の受講者が、同村食生活改善推進協議会白馬支部(横田廣子会長)の会員の指導で、旬の素材を使った伝統食や創作料理を学んでいる。 料理教室は、同支部の各地区の会員がそれぞれにメニューを考え、1回ごとに2地区の会員が指導を担当して6回のコースで行われている。 初回は白馬町の会員の指導で地域食材と旬の野菜をふんだんに使った「タケノコごはん」「ニジマスのすずめ焼き風」など4品を作った。いずれも栄養バランスが良く、料理の手間を省くためのさまざまな工夫がなされたものばかり。参加者は「急な来客のもてなしにも便利」と感心しながら、作り方のメモをとるなどして熱心に学んでいた。
「広げよう緑」森林を理解 小谷で大北植樹祭

 平成21年度大北地区植樹祭(北安地事所・小谷村、大北森林組合・大北地区森林緑化推進協議会主催)が27日、小谷村の栂池高原を会場に開かれた。管内9つの小学校の「みどりの少年団」290や関係者ら総勢450人余が参加。国土緑化標語「広げよう緑は地球の宝物」をテーマに、植樹作業に汗を流した。
クロサンショウウオ守ろう 白馬高 環境学習で水確保
 白馬村の白馬高校で地域の自然環境や観光について、コース制の専門科目「アルプスコース」を学んでいる3年生24人は26日、地域に生息する貴重なクロサンショウウオを守る「救出保護活動」を実施した。 クロサンショウウオは山岳地帯の止水性の林床で生活し、春に池や沼、緩やかな流れのよどみなどに産卵する。人里に近い環境にすんでいるがゆえに、近年は、環境破壊による生息数激減が懸念されており、環境省の両生類・爬虫(はちゅう)類レッドリストの準絶滅危惧(きぐ)種に指定されている。 同校の北原正宣外部講師が、ことしの環境学習を始めるにあたり、サンショウウオの生息地を下見したときに、猿倉周辺の産卵地の乾燥化が進み、産みつけられた卵塊が水不足で全滅の危機にあることを発見。授業で生徒に呼びかけ、環境省の許可を得て保護することを決め、ふ化に必要な水量を確保する作業を行った。
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