2009年10月12日(月)付


安曇野市長に宮沢氏 「経験と人脈」大差で初当選
 任期満了に伴う安曇野市の市長選挙と市議会議員選挙(定数28)は11日、投票が行われ、市長選は即日開票の結果、前県議の宮沢宗弘氏(69)が2万6318票を獲得し、三つどもえの接戦を制した。前創造学園大学付属高校副校長の古幡開太郎氏(58)は1万4264票、前市議の藤森康友氏(48)は1万3201票と追い上げたが、及ばなかった。市議選では現職16人、新人12人が当選した。投票率は69・29%。 
 宮沢氏は県議時代の経験と人脈を訴え、「即戦力」として選挙に臨んだ。「田園産業都市」を掲げ、農業の振興や観光、商工業など業種間の連携強化による産業振興などを主張していた。前哨戦では持ち前の地盤を生かし民主党県連の推薦を得るなどリードを広げた。終盤では2氏の急激な追い上げに対して引き締めを強め、支援者のこまめな支持拡大の動きもあり、逃げ切った。
古幡氏は新庁舎問題に論点を絞り、建設凍結を訴えて支持を拡大。告示後は穂高地区を中心に急速に支持層を広げたが、立候補表明の出遅れによる知名度不足や組織力不足が尾を引き、届かなかった。
藤森氏は若さと市議経験、民間経験を武器に、合併の効果を評価し現市政の継続性や市庁舎建設の必要性などを訴えた。前哨戦の終盤で急速な追い上げを見せたものの、地元や穂高地域での票割れを防げず、票を伸ばしきれなかった。 市内では市庁舎問題やごみの最終処分場、第3セクターなど合併後の課題が残る中で、衆院選で民主党政権が誕生したことなど変化の波が押し寄せる時代に安定したくらしを望んだ市民から、経験豊かで即戦力となる宮沢氏が支持を得た格好だ。
全市1区選出28議員 現職16人、新人12人、女性5人 新市政の船出チェック

 初めての全市1選挙区となった市議選は、定数28に対して32人が立候補する激戦を展開。地域ごとには穂高10人、豊科9人、三郷4人、明科3人、堀金2人が選ばれた。新市の基礎を固め、飛躍に移る時に、市民の代弁者として新市長の船出をチェックする大役が求められている。
「不徳の致すところ」 古幡氏敗戦の弁
 古幡派は選挙事務所で開票結果を待った。速報で宮沢氏当選確実が伝えられると、支持者らは肩を落とし、落胆の表情を浮かべた。古幡氏は、目に涙を浮かべながら「思いが遂げられなかったことはさまざまな面で不十分だった、私の不徳の致すところ。しかし、私の政策を理解し支持していただける方も多かった。宮沢氏にこの市を引っ張っていってもらいたい」と述べた。今後については、「しばらく考えたい」とした。
「今後は支持者と相談」 藤森氏敗戦の弁
 安曇野市穂高の藤森氏の選挙事務所では、支持者ら約90人が詰めかけ、開票結果をかたずをのんで見守った。宮沢氏の当選確実が伝えられると、会場から落胆の声が上がった。藤森氏は「将来に対する信頼を有権者のみなさんに浸透させることができなかったのが敗因。今後は、市議会議員としての経験を生かし、街づくりへのかかわりを続けたい」と話した。次期市長選は「支持者らと相談して決めたい」とした。
安曇野の囃子一堂に 国営公園堀金・穂高で演奏会

第3回安曇野祭り囃子(ばやし)演奏会は11日、安曇野市の国営アルプスあづみの公園堀金・穂高エリアの「野の休憩所」で開いた。安曇野市内各地の神社などのお囃子が一堂に会し、地域に伝わる伝統の音楽と舞を披露した。豊科の新田神社に伝わる浦安の舞は、今回初めて披露された。小学6年生の女子4人が、松を描いた扇子や稲穂を模した鈴を手に持ち、細やかな所作で厳かに舞った。
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260人集い成果披露 池田で秋季県下弓道大会
 第29回秋季県下弓道大会(池田町体育協会主催)が11日、町弓道場で開かれた。高校生を中心とした県下の弓士約260人が日ごろの鍛錬した成果を披露した。 28b先の的を射る近的が行われた。高校生は、中信地区を中心とした13校から参加があり、個人戦と団体戦が行われた。 弓道衣を身にまとった弓士たちは精神を集中させながら狙いを定め、鋭い一矢を放った。 矢が的をとらえるたび、仲間からは「よし」などと歓声があがっていた。

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