2009年12月2日(水)付


6年ぶりの110万人超え アルペンルート入り込みまとめ
 立山黒部アルペンルートは30日、今シーズンの営業を終了した。大町市の扇沢駅と黒部ダムを結ぶ、トロリーバスの利用者が4月10日の運行開始から、111万1157人と6年ぶりに110万人を上回った。バス利用者は前年の101万2043人と比べ、9万9114人、9・79%の増加。NHK紅白歌合戦の舞台となり注目を集めた、平成15年以来の110万人超えとなる。テレビドラマ「黒部の太陽」の放映や、高速道路利用料のETC1000円が追い風になったとみられる。海外からの観光客は、世界的な新型インフルエンザの流行や円高などの影響で、昨年の約12万9000人から7万人まで減少した。関西電力黒四管理事務所は「新型インフルエンザなど、観光産業に対する逆風があったが、多くの方に来場いただいた。来シーズンは、インターネットを使った情報提供や、ツアー客へのサービスなどを強化し、誘客に努めたい」と話した。
育てた新そば味わう 池田滝沢の老人クラブ
 池田町会染滝沢の老人クラブ、滝沢地区秋葉会(吉田志郎会長)は1日、「新そば会」を滝沢集落センターで開いた。会員で一年間栽培した、地元産の打ちたて・ゆでたてのそばをみんなで味わった。そば会には会員38人が参加。地元の「手打そばかたせ」の店主夫婦がそば打ちを指導し、自分たちの手でそばを打った。忘年会を兼ねた昼食会では、地元で取れた大根などを薬味にそばを味わい、会員たちは「一口食べるとまた食べたくなる」などと、舌鼓を打っていた。
スキー場雪不足を懸念 気象庁「降雪量少なめ」
 スキーを主としたウインタースポーツを観光の柱とする白馬村などは、降雪量少なめとする気象庁の発表に、不安を募らせている。村内各スキー場ではすでに、営業開始の準備は整っており、関係者らは「あとはまとまった降雪を待つだけ」と話す。 長野地方気象台は、11月下旬からの向こう1か月予報として、寒気の南下が弱いことが影響し、「北部山沿いの降雪量は平年に比べ少ない見込み」との見解を示している。 平年より気温が高い確率は50lとしているが、村内の11月の平均気温は5・9度と平年値をやや上回り、暖冬傾向をうかがわせている。 天然降雪を基本としている白馬山麓(ろく)の各スキー場の関係者らは「自然が相手」と気をもみながらも、天候の推移を注意深く見守っている。人工降雪機などを稼働させるにも、断続的に氷点下を下回らなければ効果はあがらないという。 八方尾根スキー場は昨シーズン、標高の高い3ゲレンデで11月22日に営業開始となっていたが、ことしは12月に入っても標高の高い場所で数aの積雪という。 民宿やペンションなどウインタースポーツを主とした観光業者が多く、冬季の入り込み状況が、村内経済情勢を大きく左右するとして、観光関係者らは「年末年始の稼ぎ時までにはなんとか」と早期の降雪に期待を寄せている。
県障害者の入賞作品並ぶ 大町市役所でハーモニー展
 大町市障害者地域活動支援センター「ハーモニー・ルーム」は4日まで、施設利用者の作品展を同市役所ロビーで開いている。第12回県障害者文化芸術祭の入賞作品4点を含む、工芸作品や書など力作約40点が並んでいる。 芸術祭は9月26、27日、下伊那郡松川町で開き、入賞作品を県内各地で展示。同施設から1度に4人の受賞、さらに2年連続の最優秀賞受賞に、関係者は「利用者の張り合いにつながる」と顔をほころばせていた。同施設は、障害者の生きがいづくりやリハビリなどを目的に、工芸やスポーツなど、多様な講座を開催。利用者が仲間や地域住民との交流を図りながら、作品制作を続けている。施設の指導員は「利用者が楽しく、作品づくりに取り組んでいる。形あるものだけでなく、心の健康にもつながれば」と話した。
トップページ

●当サイトに掲載の記事・画像の無断転載を禁じます。すべての著作権は大糸タイムス社に帰属します。
Copyright(C)2009 OHITO TIMES Co., Ltd. All Rights Reserved.

12月の一覧
シクラメン育て方知る 松川小 社会科で農家見学
 松川村の松川小学校(飯田茂校長)の3年生96人は1日、村内神戸で鑑賞用の花を栽培する「信州雪香園」(湯口康章園主)を訪れ、22棟のビニールハウスに並ぶ、出荷最盛期のシクラメン約5000鉢の見学や花について学習した。社会科の学習「農家の仕事」に基づいた社会見学で、地元の主要農作物について知識を高めるねらい。児童たちは、一面に並ぶ、赤やピンクが鮮やかなシクラメンを前に、「わーっ、きれい!」と驚きの声をあげた。土づくりや栽培用ポットへの土入れを行う機械作業、タネまきなどの手作業の様子を見たり聞いたりしながらメモをとっていた。自分たちの地域に、花の農園がある事を初めて知った子どもが多く、花の種類や育て方を興味深く聞き、手入れ作業で摘み取られた花を手に、笑顔を見せた。
松川 アイガモ農法の米「金賞」 農業小 食味コンクールで
 松川村の松川小学校3年生が参加する食育学習「安曇野まつかわ農業小学校」(校長=榛葉良行村農業委員会会長)は29日、米食味鑑定士協会主催の米の品評会「米食味分析鑑定コンクール」の小学生の部で、最高級に贈られる金賞を受賞した。子どもたちがアイガモと育てた無農薬栽培の米のおいしさが認められた。福島県天栄村で28、29の両日開いたコンクールには、日本各地や米国、中国、台湾など国内外から2851点の出品があり、一般・小学生の各部門で水分量や成分などを審査した。このうち小学校部門で最上級の、金賞10組の中に選ばれた。平成18年から開講した同校では、アイガモ農法を使った無農薬・無肥料栽培に取り組み4年目。ことしは15eの水田で、コシヒカリと白毛もち約400`を収穫した。児童たち約120人は、雑草を食べるアイガモを水田に放したり、キツネに襲われたカモに代わり2度の草取りをするなど熱心に取り組み、天候不順な中でも品質の高い米を収穫した。同コンクールは今回で11回目を迎える国際大会。昨年から後継者育成に向け、小学生部門が設けられた。昨年は同村のブランド米「鈴ひかり」が一般部門で金賞に次ぐ特別優秀賞に輝いた。