2010年1月13日(水)付


小正月炎に成長願う 各地でどんど焼き
 大町市内で9、10の両日、小正月恒例の「どんど焼き」が盛んに行われた。子どもたちの伝統行事に、各地で住民が燃え盛るやぐらを囲んで、子どもたちの健やかな成長を願った。平借馬では、集まった小学生らによるもちつきを実施。低学年生がきねを振りかぶると、重さに耐えきれずきねがくるくると回り、周りの大人や子どもたちが笑い声をあげていた。
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1月の一覧
育てた野菜を調理 松川北保育園で実習
 松川村北保育園(松島幸子園長)で12日、園児たちが先週収穫した、野菜を材料とした調理実習が行われた。昨年、苗を定植し大きく育った葉菜類で年長児58人が「野菜ツナぎょうざ」に挑戦した=写真。子どもたちに、調理をとおして食の大切さや栄養などを意識づける事をねらいとした、同園ならではの食育の一環。野菜を育てる畑を管理する、村農業委員会や村営農支援センター職員のサポートで毎年実施している。
 安曇野市穂高の穂高神社の氏子総代は11日、三九郎焼きやもちつきを同神社境内で行った。氏子や参拝者らが、小正月の伝統行事に触れた。境内には、穂高地区内から集められた数百のだるまや、立派な竹の正月飾りが積みあげられた。ボーイスカウトたちが協力し、高さ5bを超える三九郎が組み上げられた。神社からの聖火で点火された。点火に先がけ、会場ではもちつきが行われた。氏子総代たちが手なれた手つきで2つの臼でつきあげたもちが、汁粉や雑煮として振る舞われた。
常盤西山では、子ども会育成会やPTAなどが、子どもたちに昔の文化を知ってもらい、たくましく育ってほしいと、「どんど焼き」の火種として、木をこすり合わせる、昔ながらの火起こしを行った。
  「どんど焼き」は「三九郎」や「おんべ焼き」とも呼ばれ、宮中で正月15日・小正月行われた厄払いの行事「左義長」が由来。各地で松飾りやしめ縄など正月飾りを燃やし、1年間の無病息災や五穀豊穣などを願った。

小谷の米で純米酒 北安醸造が発売
 大町市の北安醸造(伊藤敬一郎社長)は小谷村坪山の金毘羅(こんぴら)営農集団が栽培した酒米の白樺錦で仕込んだ「純米吟醸小谷錦」を発売した。今年で9年目となり、吟醸香が高く、クリアな雰囲気のきれいな酒に仕上がった。 小谷村産酒米にこだわった酒で昨秋は不作で取れ高が少なかったため、一升瓶換算で1500本程度と例年の3割減の少なめの生産となった。大町や白馬、小谷だけでなく、県外からも引き合いがあり人気が高く、毎年完売しているという。
各地で小正月に厄落とし 小谷、穂高 どんど焼きやもちつき
 小谷村と白馬村の各地で小正月の伝統行事のどんど焼きがピークを迎えている。 9日には小谷村のトップを切って、北小谷の李平地区でどんど焼きが行われた。どんど焼きは小正月に行われる火祭りで、1年の無病息災や厄よけを願う意味があるが、同村では地域によってさまざまな特色や風習が伝承されている。同地区では、会場の一角の雪洞に「嫁さま」と呼ばれる紙人形とクルミの木で作られた道祖神を供える風習が伝わっている。 嫁さまは細く切った和紙や色紙でまげを結い、着物を着た紙人形に割りばしのしんをつけたもの。昔の風習に詳しい地元の人によると、集落に入ってくる病気や災いを防ぐ道祖神と同じ意味を持つ守り神で、毎年各戸の女性が作るのが決まりという。 道祖神は20aほどに切ったクルミの木をけずって墨で顔を描き、男神と女神の一対を作って供える。各家庭ごと表情も豊かで、漫画のキャラクターになぞらえた道祖神も登場し、住民の目を楽しませていた。 どんど焼きに点火されると、住民はあかあかと燃える炎を囲んで厄年にあたる人がいる家がミカンまきをしたり、持ち寄ったまゆ玉を焼いたりして1年の厄落としと無病息災を願った。