2010年3月4日(木)付


農山村の暮らし体験 首都圏の大学生大北で
 大町市八坂の(財)育てる会八坂・美麻学園(青木孝安理事長)山村留学センターで2日から8日まで、「春休み学生農山漁村プロジェクト」が開かれ、首都圏などの大学生らが訪れている。大北地域の農山村でのくらしを、体験している。農林水産省・文部科学省・総務省などが進める「子ども農山漁村交流プロジェクト」は、都会の子どもが農村での長期滞在と体験を通し、学ぶ意欲や自立心、思いやりの心などをはぐくむカリキュラムと受け入れ地域づくりを目指している。大北は、同学園の山村留学をはじめとした先進地として、モデル地域に選ばれている。 今回の学生対象のプロジェクトは、農水省の補助を得て、初めて実施。子どもに限らず、大学生、社会人と広く青少年が農村体験を行うことで、都市と農山村のつながりや大北の受け入れネットワークをつくり、農山村の活性化と青少年育成につなげるねらい。大学生や20代の社会人、ボランティアネットワーク登録者や山村留学OBなど19人が参加。期間中は八坂で森林整備、木崎の農家での生活や伝統食体験、小谷村で豪雪地域のブナ林散策、白馬村五輪会場でのクロスカントリースキーなどの活動を重ね、厳しい自然と向かい暮らしてきた大北地域の生活に触れる。
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3月の一覧
地元エールに感謝 白馬3選手冬季五輪報告
 バンクーバー冬季五輪に出場した白馬村出身のスキークロス・福島のり子選手(30)=ICI石井スポーツ=と、クロスカントリー・成瀬野生選手(25)=岐阜日野自動車スキー部=、柏原理子選手(18)=早大=は3日、五輪の結果報告で村長室を訪れた。地元小学生らから届いた応援旗や、大型スクリーンによる応援など、地元からの熱いエールに感謝した。 福島選手は「子どものころから夢見てきた舞台は経験したことのないスペシャルな場所だった。足が震えたが持っている技術はすべて出し切れた。満足感は大きい」と決勝トーナメント1回戦敗退の結果にも晴れ晴れとした表情を見せた。来シーズン以降については「ゆっくり考えたい」と話した。 スキー競技最年少日本代表として出場した柏原選手は「夢のような時間だった。国内の大会では味わえない緊張感があった。世界のトップで戦っている選手と滑れたことを幸せに感じた。出場できて良かった」と世界最高峰の舞台を振り返り、「これからの一つひとつの大会を大事にし、経験を重ねていきたい」とさらなる進化を誓った。 成瀬選手は「白馬という最高の環境でスキーに取り組み、最高の舞台に立てたが、期待に応えることができなかった。悔しさが残る。力が足りなかった」と結果に肩を落としたが、今後については「4年後のメダルを目指してやるだけだけ」と次回五輪に向け明確な決意を語った 公式ユニフォーム姿で村長室を訪れた3選手。「地元の人々の支えで五輪の舞台に立てた」「白馬からの応援が一番力となった」などと声をそろえた。 太田紘煕村長は健闘を「誇りに思う」とたたえ、「みなさんが目標となり、競技の底辺拡大につながることが望ましい。できる限りの応援をしていきたい」と話した。 3選手は今後、残りわずかとなった今シーズンの世界選手権やワールドカップなど参戦のため海外に渡るという。
大北各地でおひなさま会 健やか願う桃の節句
 3月3日はひな祭り。桃の花が咲くころの行事に「桃の節句」とも言われ、女児の健やかな成長を祝う。大北地域の保育園、幼稚園では、盛んに「ひな祭り」が行われ、日本文化にふれている。春の陽気を感じる3日、大町市東中原町のもみのき保育園(田中美和子園長・園児36人)は、恒例の「おひなさま会」を遊戯室で開いた。園児たちの発表やひな祭りの話、特別メニューの給食など、華やかな行事を満喫した。遊戯室には、花瓶に生けられた花と一緒に今にも開きそうな桃の花や、年齢ごと、一人ひとりが工作したお内裏様とおひな様が仲良く鎮座。「みんなが元気で大きくなりますように」と手を合わせ願う園児の姿を見守っていた。保育士は、病弱な女の子が人形に自分の健康を願い川に流し、丈夫になったと言う、言い伝えを子どもたちが理解しやすいよう工夫。「大町のおひな様は流さないけど、毎年、飾ってお祝いします」と地域の祝い方を説明し、ひな祭りの由来を話した。
春先の火災予防万全 八坂支所で総合防災訓練
 春の火災予防運動にあわせて、消防総合防災訓練が3日、大町市八坂支所で行われた。北アルプス広域大町消防署や支所職員、同地区自主防災会、市消防団、市消防防災課など関係機関が参加し、的確な初期消火や避難経路、救助手順などを確認。万が一の火災に備えて態勢を整えた。1階のボイラー室から火災が発生した想定で、建物内から支所職員が避難。消防団員らが一斉放水し、すばやく火災の鎮圧に努めた。3階に取り残された負傷者をはしご車を使って救出する訓練も行われ、参加者は実際の火災さながらに真剣な表情で取り組んでいた。同運動は火災が発生しやすいシーズンを前に7日まで、「消えるまで ゆっくり火の元 にらめっ子」をスローガンに、火災の予防意識を高める。