2010年4月9日(金)付


張十段に山下天元挑戦 囲碁のまちづくり大町で熱戦
 第48期囲碁十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第3局は大町市のくろよんロイヤルホテルで開いた。前戦までで2勝を勝ち取っている張栩(チョウ・ウ)十段(30)に山下敬吾天元(31)が挑戦し、タイトル獲得の分かれ目となる注目の一戦が展開された。対局は、武宮正樹九段立ち会いのもと緊迫した空気のなか、先番(黒)の張十段が右上隅星に初手で始まった。コミ6目半持ち時間各4時間の長丁場でしのぎを削った。張十段は昨年の十段戦で十段位を獲得した。7月の棋聖戦で7冠のグランドスラム≠達成し、現在4冠。山下天元は天元戦、棋聖戦、十段戦と連続して3大タイトルで張十段に挑戦してきた。1局目は中押し、2局目は1目半で張十段が勝ち越している。現代の囲碁界が誇る名棋士の攻防に期待が寄せられている。十段戦第3局は、囲碁による町づくりをすすめるアルプス囲碁村推進協議会(日下久生会長)の発足した翌年から続き、17年目となる。
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4月の一覧
産毛まとう2万株 穂高オキナグサ祭り
 安曇野市で山野草の育成に取り組む、ふじ創原会(藤原敬憲代表)は8日から、オキナグサ祭りを、同市穂高牧の野草園で開いている。産毛をまとい、紫色の花を開き始めたオキナグサ約2万株が、来場者を迎えている。 同会は約15年前、かつて地域で多くみられたオキナグサをよみがえらせようと、100坪で200株から栽培を始めた。年々規模を拡大し、現在300坪でさまざまな野草を育成。イベントも11年目を迎え、ピーク時には7万株のオキナグサが畑を埋めたという。会場では初日、県内外から訪れた来場者が小さなオキナグサを観察し、写真を撮影していた。色違いの花びらが3段以上重なるフクジュソウなど、珍しいという野草も来場者の目を楽しませていた。
健康づくりと交流 松川村スポ少入団式
松川村スポーツ少年団(本部長=平林明人村長)は7日、平成22年度入団式を、松川小学校体育館で開いた。年長児から中学3年生まで100人以上の子どもたちが所属。スポーツを通じて仲間と交流を図る。ことしはサッカーや剣道、柔道など5種目で、昨年度から継続する子どもたちのほか、約20人が新たに入団。村や村議会関係者、保護者が見守るなか、子どもたちが心身の健康や平和を誓う団員綱領を読み上げた。
高齢者と社会結ぶ 白馬村社協 生きがいデイよりえ〜プラザ
 白馬村社会福祉協議会は今月から、介護を必要としない高齢者を対象にした生きがいデイサービス事業「よりえ〜プラザ」を開講した。同村の介護予防事業の一環。家に閉じこもりがちな高齢者を、自宅から外出するように誘導し、社会参加へと結びつけるふれあいの場の提供を目的としている。神城地区と北城地区のお年寄りが毎週1回、国民保養センター岳の湯を会場に、要介護に移行するのを防ぐための健康な体づくりで交流を深めている。 8日は神城地区のお年寄りたちが参加して、今年度の顔合わせと健康体操などを体験した。健康チェックのあと、スタッフの指導で準備体操をして体をほぐしながらゆっくりと転倒予防体操を行い、運動後は入浴でリフレッシュした。 メニューは参加者の体力などを考慮し、無理なく参加できる工夫がされており、お年寄りたちは笑顔を絶やすことなく生き生きとした表情を見せていた。
前夜祭で棋士歓迎
第3局の対局前日の7日、大町市のくろよんロイヤルホテルで前夜祭が開かれ、レセプションで「囲碁の町おおまち」として棋士を歓迎した。レセプションでは、張十段や山下天元が拍手で迎えられ、立会人の武宮正樹九段や解説者らとともに花束が手渡された。十段戦主催の産経新聞社・勅使河原豊文化部長は「昨年は大盤解説での地元の方の熱気に驚き感動した。波に乗った2人の屈指の好カード。最後の最後まで結果がわからない」と、白熱した対局に期待を述べた。