2010年4月15日付

発達低気圧で春の風　大町で最大瞬間風速２０㍍
　発達した低気圧の影響で、北海道や北陸地方が強風に見舞われた14日、大北地域にも風速10㍍を超える、ことし一番の強い風が吹いた。注意報には至らなかったが、消防など関係機関は風による事故や万が一の火災の拡大へ備え、市民に注意を呼びかけた。長野地方気象台によると、大町観測所で午前10時半ころに、西南西の風で最大瞬間風速20・０㍍を記録し、過去の４月の１位の数字20・２㍍に迫った。白馬では午前８時40分ころに西北西の風16・５㍍を記録した。　大町消防署の観測によると、午前９時から正午までの間に、最大18・１㍍を記録。13日の17・４㍍を上回り、ことしに入ってからの最大数値を記録した。風による建物やビニールハウスの破損事故などの通報は入っていないものの、同署では、強風の中で万が一火災が発生した場合、空気が乾燥し風にあおられて火勢が強まる恐れがあるため、防災無線などを通じ、いっそうの防火を呼びかけた。

８０本北アと織りなす眺望　鵜山の桜並木見ごろ
池田町鵜山の桜並木で、約２００㍍の沿道に咲いた80本のソメイヨシノが、見ごろを迎えている。14日にはカメラを手にした家族連れなどが県内外から訪れ、七分咲きのサクラと北アルプスが織りなす、眺望を楽しんでいた。今週末に満開になると見られる。サクラは昭和23年（１９４８）、太平洋戦争中に荒廃した景観を再生しようと、同地区青年団員約20人が約50本を植栽したもの。平成16年にサクラの名所としてメディアで取り上げられ、全国にその名が知られた。　同地区では18年、病気が広がったサクラの保全を図ろうと、住民有志による「鵜山桜並木保存会」（矢口武人会長）を設立。約40人の会員が、観光客にサクラを楽しんでもらおうと、会場の整備に汗を流している。ことしは、並木東側の駐車場などに、テーブルやイス約50席を設置。清掃活動や、並木につながる道路でののぼり旗設置など、花見シーズンに向けて準備を進め、12日に開花宣言をした。

全日本スキー技術選V９　白馬村岩岳の松沢さん引退
　日本一のスキーの名手を決める「全日本スキー技術選手権大会」（全日本スキー連盟主催）の女子部門で、前人未到の９連覇を成し遂げた白馬村の松沢聖佳さんが、今シーズン限りでの引退を表明した。スキーヤーのあこがれ「技術選の女王」として、トップクラスの実力を保持したままの引退に、地元や関係者からは惜しむ声が絶えないが、「これまでの経験を生かし、今後はスキーの活性化のため尽力したい」という松沢さんの決意に、周囲は今後のさらなる活躍を期待している。

ハロー安曇野　全国からの寄贈　風に乗るこいのぼり
　松川村の総合レジャーランド「ハロー安曇野」で、ひと足早いこいのぼりが風に乗って泳いでいる＝写真。全国からの寄贈品を飾る毎年恒例の行事で、５月の大型連休に向け、過去最多の１０００本を目標に、順次飾り付けていく。同施設では平成17年から、観光客に安曇野の豊かな自然を、より一層楽しんでもらおうと、隣接する芦間川にロープを渡し、こいのぼりを飾り付けている。年々寄贈される数が増え、川に収まらなくなり、施設内にも飾りつけるようになったという。５年間で累計約１５００本が寄せられた。18日には、約１６０のブースが出店するフリーマーケットや売店の特売などを実施。柴哲支配人は「買い物をしながら、安曇野の空を泳ぐ、こいのぼりの姿を楽しんでほしい」と話した。

学校生活　ルール学ぶ　大町東小１年生を迎える会
　大町市の大町東小学校（岡田誠校長・児童２７９人）は14日、新入生が早く学校生活に慣れ、楽しく過ごせるようにと「１年生を迎える会」を体育館で開いた。集団社会に必要な知識やルールなどを楽しく学んでもらおうと、新１年生が喜び楽しめる内容を準備し、全校児童が和やかで楽しい時間を過ごした。６年生に手を引かれ、上級生や教師らのあたたかい拍手の中、新入生44人が笑顔で入場した。各委員会のユーモアあふれる寸劇を交えたクイズで学校生活に必要な「きまり」や、専門委員会の活動などを学び、上級生の呼びかけや校歌の歓迎を受けた。　正面に並んだ新１年生は、名前とともに、遠足や音楽会、マラソンや一輪車など、楽しみなことやがんばりたいことをひとりずつ元気よく発表した。

桜まつり１６日から　大町公園つぼみ色づく
　春の遅い大町市にも花の便りが届き始め、市内でも花見の名所となっている大町公園では、植えられたソメイヨシノのつぼみも残雪の北アルプスを背景に色づきはじめた。開花への期待をふくらませている。まだ多くの花がつぼみだが、隣接する山岳博物館によると、19日から20日ころに開花の見込みで、来週末までが見ごろになりそうだという。同公園には１００本余りのソメイヨシノが植えられ、市民に花見の名所として親しまれている。４月後半には「おおまち桜まつり」が開かれ、昼には残雪の鹿島槍を望む絶景、夜にはぼんぼりを点灯し、夜桜も楽しめる。