2010年4月20日(火)付


ライチョウひょっこり 扇沢駅に愛らしい姿
「神の使い」ともいわれる国の特別天然記念物で大町市鳥のライチョウ1羽が18日、立山・黒部アルペンルート入り口の扇沢駅(標高1433b)に現れた。ライチョウは本来、標高2000b以上の高山に生息する。低山帯では姿を見せることのないライチョウが春の装いに変わり始めた姿を見せた。トロリーバスを利用した観光客が降車ホームと線路間の雪面にいるところを発見。午後3時ころから日没ころまでとどまっていた。ライチョウはおとなしく、時折周囲を見回しながら、口を少し開けて「クルルルル」と鳴く姿が見られた。けがをしている様子もなく、本紙記者が撮影する間1bほど移動したものの、まるでぬいぐるみのような愛らしい様相でたたずんでいた。
卵に殻でモザイク絵 穂高の小宮山さん作品展 包美術館
 池田町の安曇野東山包美術館で18日から、安曇野市穂高の小宮山製菓会長・小宮山巌さんによる卵絵展が開かれている。小宮山さんが30年にわたって仕事の合間に趣味で制作してきた、卵の殻に色をつけ張り合わせ、モザイク模様で細かく仕上げた作品が並ぶ。作品は卵の殻を洗ってていねいにうす膜をはがして乾かし、広げたものに水彩で色を塗り、ベニヤの上に張り重ねて作る。浮世絵や風景画などさまざまな絵柄で、カレンダーの写真など身近に目に入ったものを題材に、仕事を終えた後に丁寧に仕上げた作品約50点を、個展としてまとめて初公開した。
半世紀ぶり お練り馬 安曇野市堀金の賀茂神社
 安曇野市堀金田多井の賀茂神社(猿田英里禰宜・ねぎ)は18日、例大祭の本祭の儀を開き、神事「お練り馬神事」を半世紀ぶりに復活させた。神が乗る神聖な御神馬(しんめ)が境内を歩き、参拝者に御神符を配る古儀を再興した。今回は2頭の馬を神馬に見立て、1頭には神が乗るように背中に神具を立てた。御船領(おふりょう)では、多くの参拝者が見守る中で、神馬を先頭に舞台を引いて桜が咲く境内を巡った。同神社の舞台庫裏から延びる小道の先の馬場では、馬上の神職が「天下泰平」と「五穀豊穣」を願った札を参拝者に配り、地域の平和と発展を祈った。
大町西小つぼみ見°巨H
 遅い春を迎えた大町市の大町西小学校(幅下守校長・児童323人)で19日、春恒例のお花見給食が開かれた。最近の冷え込みで、例年行事時には満開になっていたサクラはつぼみの状態。児童らは行事開始以来初めてとなる「つぼみ見」をしながらの給食となった。児童らはグラウンドにシートを広げ、姉妹学級同士で自己紹介やクイズを出しあいながらいなりずしや空揚げなどのお弁当風の特別メニューに舌鼓を打った。「去年は満開だったのに」と残念そうにしながらも「外で食べるとおいしいね」「早く咲かないかな」と野外での給食を楽しんでいた。
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4月の一覧
小谷村議選きょう告示 11氏が表明 選挙戦確実
 任期満了に伴う小谷村議会議員選挙(定数10)が20日、告示される。これまでに、定数を1人上回る11氏が出馬を表明し、選挙戦となるのは確実となっている。 立候補を予定しているのは宮澤治男、田原重男、横澤かつ子、北村利幸、藤原賢司、見田勇治の現職6氏、小池利治、太田武彦、曽根原恵子、高橋正宏の新人4氏、猪股英人の元職1氏。 政党別では共産党2人のほかは無所属で、男性9人、女性2人。地域別では、南小谷7人、中土2人、北小谷2人となっている。今回選挙は、女性2人の立候補や共産党が2人を擁立するなど、同村議選では初の動きも見られる。 選挙構図もこれまでと大きく変わることから票読みに苦慮する状況にあり、地区推薦型選挙を展開する大半の陣営では、地元票を固めるとともに、全村へ向けて上乗せ票の獲得に向けた動きが強まりそうだ。多くの陣営が、最低当選ラインを200票付近にとらえている。 前回選挙が行われた平成18年4月23日の有権者数は3069人(男1497人、女1572人)。定数10に対して11氏が立候補した。投票率は85・21l。最下位当選者の得票は190票だった。 立候補届け出の受け付けは、村役場101会議室で20日午前8時半から午後5時まで行われる。 19日現在の選挙人名簿登録者数は2872人(男1408人、女1464人)。
プレゼントにほほ笑み 松川 ちひろ美術館開館記念日
 松川村西原の安曇野ちひろ美術館(松本猛館長)は19日、14年目の始まりとなる開館記念日を迎え、ささやかなプレゼントが来館者に贈られた。偶然訪れた人々は、思いがけないもてなしに「今日で良かった」とほほ笑んでいた。同館は、平成9年の開館以来、いわさきちひろはじめ、国内外の絵本作家の原画作品などを楽しみに、足を運ぶ人々に感謝の思いをプレゼントに託し伝えている。今回は、非売品のポストカード「りんごと天使(1964年)」で、ちひろファンならずともうれしい1枚。天使が赤く熟れたリンゴに座る様子が描かれ、安曇野らしさが感じられる。東京方面から結婚30周年の記念に思い出の地を訪れた夫婦は、「自立した息子たちが旅行チケットを贈ってくれたんです。子どもたちが小さかったころ、何度か訪れた安曇野を選びました」と話し、開館記念とは知らず入館した偶然に、喜びの笑顔を見せた。