2010年5月7日(金)付


好天GW誘客に効果 DC控えリピーター期待
 春の大型連休期間が明け、大町市内の観光関係者は入り込み状況を集計し始めている。ことしは連休のめぐりもよく、全日程を通して好天に恵まれたことから、立山黒部アルペンルートなどで好調を記録した。観光関係者は夏や秋のJRのデスティネーションキャンペーンなどに向けてはずみをつけようと、さらなる集客に取り組む。立山黒部アルペンルートの入り口となる、トロリーバス扇沢駅の乗降客は、連休の始まる土曜日の5月1日から4日までの4日間の集計で、5万6629人を記録した。週末と祝日がつながる曜日まわりのよさなどが幸いした。特に3日は1万8144人が訪れた。大町アルペンライン連絡協議会が設置した篭川の臨時駐車場も2、3日は満車となった。テレビドラマ「黒部の太陽」などの効果で約7万人が訪れた昨年には及ばなかったものの、一昨年の約4万8000人を超えるなど例年を上回る好調さをみせた。
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5月の一覧
春のゲレンデ野焼き 小谷村 栂池高原スキー場
 小谷村の栂池高原スキー場のゲレンデでこのほど、同地区の地権者でつくる「川内松沢家萱場(やがやば)委員会」(深澤充幸委員長)によるゲレンデの「野焼き」が行われた。 同村ではかつてかやぶきの屋根の家屋が多く、集落では屋根のふき替えを行う材の確保のため、カヤ場と呼ばれる原野を保有し、暮らしを支えてきた。 野焼きはカヤの生育維持のため、春の雪解けを待って行われ、同村の風物詩として親しまれてきた。しかし現在ではかやぶき民家の減少でカヤの需要は激減し、村内のカヤ場はほとんどがスキー場に姿を変えている。 カヤの生育という野焼きの目的は少なくなったが、野焼きは低木や雑草が茂るのを防ぎ、防火に大切な役割を果たすことから、毎年続けられている。
創作活動成果を披露 豊科郷土博で総合芸術展
 安曇野市豊科の豊科郷土博物館友の会(片桐宣利会長)の美術系部会7部会による「第20回友の会総合芸術展」が23日まで、同館で開かれている。安曇野市や大町市、白馬村などから参加している友の会会員が手がけた絵画や刺しゅう、ボタニカルアートなどの作品が並ぶ。各部会員が1年間打ち込んできた表現力豊かな作品に触れることができる。展示されているのは押し絵、美術、水墨画、書道、ボタニカルアート、写真、刺しゅうの部会員88人の作品134点。それぞれの作品はどれも丁寧に仕上げられている。友の会結成当初の30年前は、部会ごとに展覧会を開いていたが、横の連携をとりさらに向上を図ろうと合同で年に1度行うようになった。5日までは、「第26回山草・サクラソウ展」も併せて行われ、部会員13人が丹精を込めた、かれんな山野草や盆栽、花を咲かせ始めたサクラソウなど91鉢を見ることができる。
パンジー花壇見ごろ ちひろ公園1万5000株
 松川村の安曇野ちひろ公園で、大花壇のパンジーが見ごろを迎えている。約3000平方bに、白や黄色など色鮮やかな約1万5000株が並び、観光客や地元住民の目を楽しませている。 大花壇では毎年、村内の緑化活動に取り組むボランティア団体「花が咲いている村づくりの会」が、1年を通して季節の花を楽しんでもらおうと定植に取り組んでいる。6月には、ブルーサルビアが植えられるという。花壇では、隣接する安曇野ちひろ美術館の来館者や、公園内を散策する観光客が、目の前に広がる花畑に足を止め、北アルプスと花々が織りなす風景を満喫。間近に花を楽しみながら、案内看板の呼びかけに応じて、雑草摘みに協力していた。
お囃子と獅子舞披露 塩の道祭り大町で閉幕
千国街道を歩き歴史にふれる「第31回塩の道祭り」は最終日の5日、大町市で開かれた。社松崎地区の「松崎神明宮獅子神楽保存会」が、参加者に地域文化と親しんでもらおうと、お囃子(はやし)や獅子舞をコース上で初めて披露した。保存会は会員や地域住民ら15人がはっぴに身を包み、神輿(みこし)を横に笛や太鼓を市内2会場で演奏。江戸時代後期から続くという奉納神楽を、参加者がカメラや携帯電話で撮影、大きな拍手をおくっていた。終点の塩の道博物館では、無病息災や家内安全を願い、お囃子に合わせて踊る獅子舞が、参加者の頭をかんでいた。神栄町の表千家茶道教室「西沢社中」が抹茶と菓子を振る舞い、汗をぬぐう参加者をねぎらった。祭り最終日は、県内外から訪れた約600人が、平青木の三十三番観音を出発し木崎湖までを歩く行程と、仁科神明宮から塩の道博物館までの2コースに分かれ、地域の文化や自然と触れ合った。
個性結ぶ地域づくり 第1弾は上伊那郡中川村と 白馬村の五竜
 信州は山国ならではの、地域ごとに異なる個性豊かな文化が魅力。それぞれの地域を一つの点として考え、点と点を結びつけて線にして、連携が強く元気な地域づくりにつなげたい−。このほど新たな視点で地域力の活用をはかる取り組みが、白馬村で始まった。 スキー場運営や、五竜アルプス山野草園など通年型観光振興のため多角的経営を手がける同村の褐ワ竜が発案。第一弾は、地球環境保全のため、レストハウスで使用している木曽ヒノキのエコばしで縁が生まれた、上伊那郡中川村との連携・交流をめざしている。大型連休中はエスカルプラザで村の特産品販売、観光案内を行う初の試み「うまいもん市」が開かれ、人気を集めている。 中川村は上伊那郡の最南端に位置し、中央に天竜川が位置する自然豊かな村。気候が温暖で水はけの良い河岸段丘に囲まれた農地で生産するリンゴなどの果物や野菜、加工品などが特産品。 うまいもん市では多数の地場野菜や果物の加工品が並べられ、観光客らが足を止めて「南信州の味」を買い求めていた。村の説明にも熱心に聞き入り、中川村と白馬という、信州の南と北の違いや魅力を体感しているようすだった。