2010年5月21日(金)付


地産地消旬≠フ味 大町で信濃路料理講座
 大町市平公民館(傳刀孝男館長)で20日、地元食材を知るとともに郷土料理を学ぶ「信濃路の『旬』の料理講座」が始まった。NPO日本食育インストラクターで郷土料理研究家の長嶌勇次さんを講師に、年間10回の講座、実習を通して地元の旬な食材を知り調理法を学ぶ。同講座は平成16年に郷土料理講座として開講。昨年からは月に1度、講義、実習を合わせた講座で地元食材、地産地消などについて学んでいる。初回は10人が参加し、現代食生活の変化や食の安全性など食育の基礎知識について講義を受けた。長嶌さんは「地場の食材は少し高いけれど、安心、安全の信頼がある。郷土の食材に誇りを持ち、身近にあるものを食べて地産地消をしていってほしい」と話した。
清浄な自然力で熟成 小谷村 氷雪熟成酒掘り出し
 小谷村の栂池高原スキー場で20日、日本酒をゲレンデの雪に埋めて熟成させてきた「氷雪熟成酒」の掘り出し作業が行われた。松本市島立の酒醸造元「大信州酒造」(田中隆一社長)が、同社の小谷杜氏・小林幸由さんの出身地・小谷村の、栂池高原の上部標高約1600bの深い雪の中で、清浄な自然の力を借りて70日余、じっくりと熟成してきた。日本で一番標高が高いと思われる場所で眠りから覚めた新酒は、香り高くフレッシュで「ことしも最高の出来栄え」と、味わった関係者の顔に笑みがこぼれた。 スキー場での酒造りは村の観光振興の一助にと、道の駅おたりとスキー場の全面協力により毎年仕込んでいる。ことしは昨年の倍量の720_g瓶で1600本分を貯蔵。初の試みとして、塩尻市のワイナリーで造られた360_gの赤・白ワイン各100本もいっしょに埋めた。フレッシュな状態で貯蔵熟成され、まろやかで調和のとれた香り高いワインに仕上がり、関係者をうならせた。 日本酒は6月から季節限定の「氷雪熟成酒・栂の森」、ワインは「生にごり・栂の森」の名で、栂池スキー場のロープウエー乗り場や道の駅おたり、酒販売店で販売する予定。
万一の地震に備え 大町市で「体験車」巡回
 県が各消防署に貸し出している「地震体験車」の巡回が19日、大町市で始まった。初日は、幼稚園・保育園の園児たちが大きな揺れを体験し、いざという時の心構えを養った。同市社のどんぐり保育園(奥原由美子園長・園児62人)は、園児だけでなく、父母らにも災害時の意識や知識を高めてもらおうと子どもたちの降園時間に合わせ行った。わが子とともに搭乗した保護者たちは、近い将来起こり得るとされる、糸魚川−静岡構造線断層帯地震を想定した、震度7の大きな横揺れ、突きあげるような縦揺れを体験。自分の身を守るとともに、子どもをテーブルの下に押し込み、安全を確保する親の姿が見られた。
記念イベント始まる 松川村 すずの音ホール1周年
 松川村多目的交流センター・すずの音ホールで20日から29日まで、1周年イベントが開かれている。期間中、施設を余すところなく活用したさまざまな催しを開き、住民参加で節目を祝っている。 館内ギャラリーやパッサージュでは初日から、プロの画家や一般住民ら、住民から募った作品を展示する「松川村の絵かきたち展」を開催。油絵や日本画、版画など個性的な約50点が並んでいる。100号の巨大なキャンバスに描かれたヒマラヤ山脈など、来場者の目を楽しませている。
栂池自然園に遅い春 例年より深い雪の中開園
 小谷村の栂池自然園で20日、今シーズンの開園祭が行われた。定期点検で運休していた、標高1900bの自然園とふもとを結ぶゴンドラとロープウエーはこの日、運行を再開。栂池自然園ビジターセンター、村営栂池山荘もオープンし、同園は本格的な夏季営業に入った。  開園祭はビジターセンター前で栂池自然園開園祭実行委員会(平川貞男委員長)による神事が行われ、関係者30人余りが出席して、シーズンの無事と貴重な動植物が生息する同園の環境保全を祈願した。祭りでは里山で採れたヨモギを入れたもちつきが行われ、開園を待ちかねた多くの来場者が、つきたての草もちに舌鼓を打った。
白馬村長選 新人擁立の動き活発 選挙戦 可能性高まる
 任期満了(8月6日)に伴う白馬村長選挙は、7月6日告示、11日投開票を予定している。告示まで1か月半に迫り、いまだ現職の太田紘煕氏のみの出馬表明にとどまっているが、新人擁立の動きを活発化させる住民団体もあるなど、選挙戦の可能性も高まりつつある。 新人擁立を目指す住民団体の動きは、来月上旬にも具体化すると見られている。無投票を避けるべく出馬の準備を水面下で進める新人の動きもある。 同選挙をめぐり、村内では憶測を含め複数の名前がかねてからあがっているが、2期目の現職は強いとされることや、落ち込む経済状況など背景に、具体化してこない現状にあることも事実。候補者の乱立は考えにくく、一騎打ちの選挙構図の可能性が高いと見る村民も多いようだ。 太田氏は、3月16日の村議会3月定例会一般質問に答える形で再選出馬を表明。「村民目線での村政運営に今まで以上に心がけ、次期も引き続き村政の旗振り役をさせていただき、村発展のために頑張りたいと決意した」と語り、観光産業の活性化をはじめ、ごみ処理場建設や行政区未加入者の加入促進などの課題解決に意欲を見せている。 前回の平成18年選挙は4人が乱立。太田氏が3000票を獲得し初当選した。選挙日当日の有権者数は7408人で投票率は79・43%)だった。 告示日や投開票日は衆院選の動向により変動することもある。3月2日現在の選挙人名簿登録者数は7448人(男3691人、女3757)。
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