2011年3月29日(火)付


木材運搬伝統後世に 白馬村岩岳 一本ぞり技術実演会
 白馬村岩岳を会場に26日、昭和30年代ごろまで豪雪地の木材の運搬手段として大きな役割を担っていた「一本ぞり」の丸太出しの技術実演会が開かれた。昔ながらの里山文化を後世に伝えようと、そりの復活・普及を目的に活動している大北地域の若手林業家らでつくる「大北林業研究グループ」(菅沢和博会長)の企画。メンバーや一般参加者をはじめ多数が参加して、昔ながらの操作技術を体験した。
 いまだ雪深い岩岳の里山をスノーシューやかんじきで歩いて踏み固め、そりが通りやすい道づくりからスタート。ミズナラの木を伐採して枝打ちした、スノーボードに似た幅広の板に、V字型の操作棒を固定した一本ぞりの荷台に木材を乗せ、かつて体験したことのあるメンバーを講師に、次々と操作を体験した。
池田町民4人に感謝状 北ア広域消防 留守宅通報と初期消火
北アルプス広域消防本部は池田町内で発生した火災で重大な被害防止に貢献したとして、町民4人に28日、同本部南部消防署で感謝状を贈った。三枝清子さん=県営住宅吾妻町団地=、公務員・相馬正義さん=三丁目=、会社員・千葉健一さんとアミーさん夫妻=同団地=が、協力して通報や初期消火に当たった。
火災は12日午後2時50分ころ、同団地で一人暮らしの留守中の障害者女性方から発生。住宅の周囲を通りかかった三枝さんが、煙のにおいと火災警報器の音に気付き、現場隣に住む千葉さん夫妻に声をかけた。近くをウオーキングしていた、相馬さんも助けに加わった。
相馬さんが入り口から声をかけドアを開けたところ、屋内に煙が充満していたという。4人が通報する一方で、窓を開けたり火元を捜索。アミーさんが煙をあげるこたつ布団を発見し、近くのおけで水をかけて消火した。
 表彰式では北アルプス広域消防本部の松田俊郎消防長が4人に感謝状を贈呈。三枝さんが「私も自宅に付けてもらったが、火災警報器の重要さを改めて知らされた」、相馬さんが「地域の力で未然に防げた」、アミーさんが「火が大きくならず、よかった」とそれぞれ喜びを話した。
電動おもちゃ制作 児童センター親子イベント 大町市
 大町市十日町の市児童センターはこのほど、春休みを利用して親子向けのイベントを2日間行った。「工作教室」には電力で動くおもちゃの制作に33人の親子らが参加し、20作品を完成させた。
子どもたちは「モーターカー」や「歩くペンギン」などを好みで選び、組み立てや配線に挑戦した。乾電池の向きを変えると前進したり後退することを知るなど、楽しみながら知識を高めていた。
2日目の「茶道教室」は、表千家茶道教授の横川歌子さんを講師に、「和の心」を体験しながら日本のしきたりや作法に意識を向けた。生田流おこと教室代表の北沢寿美子さんが演奏する琴の音色が一層、雰囲気を高めていた。
入学、入園児安全祈願 松川村 ランドセル清祓式
 松川村神戸の有明山社で27日、「ランドセル清祓(きよめはらい)式」が開かれた。大北管内の家族連れ12組が訪れ、この春小学校や保育園に入学、入園する子どもたちの安全を願った。
本殿では家族が見守るなか、祭壇に並べられた赤や黒のランドセルを、宮司がおはらい。子どもたちが真新しいランドセルを背に、かばんをかたどった飾り付きのお守りを受け取っていた。
同社は、知恵をつかさどるという「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」が祭られ、学業成就を願う「入学勧学祭」を、毎年行っている。交通環境の変化に伴い、平成20年から併せて清祓式を開いている。
地域用水大切さ啓発 水土里ネットおおまち総会
 大町市の水土里ネットおおまち地域用水対策協議会(会長=牛越徹大町市長)はこのほど、23年度の総会を市役所で開いた。22年度は地域用水の大切さを啓発する取り組みが全国表彰を受け、新年度にも事業をつないでいく。
 22年度は、これまで地域用水の機能増進や啓発に取り組んできたことが評価され、全国農村振興技術連盟から農業農村整備事業広報大賞の優秀賞を受賞した。新年度も越荒沢堰(せぎ)周辺の整備や魚つかみなどの親水行事を取り入れたふれあいイベント「土・人・水」や小学校の総合学習での米づくり協力などの事業に取り組む。
 「ふるさとの田んぼと水」子ども絵画展の表彰式も併せて開いた。米作り体験事業に参加した大町西小5年生から農作業の様子などを描いた65点の応募があり、優秀作が表彰された。入賞作品は4月、市役所ロビーや廊下に展示される。
初の達人170人挑戦 「信濃おおまち」検定
大町市の歴史文化など知識や愛着を深める初の「信濃おおまち達人検定」が26日、商工会議所や国営アルプスあづみの公園大町・松川地区を会場に開かれた。小学生から一般まで約170人が参加し、大町ならではの問題に挑戦。大町を掌握する達人の称号取得に向け真剣な表情で臨んでいた。
 小学生を対象としたジュニアコースと中学生以上の基本コースで行われた。複数の選択肢のなかからひとつを選ぶ回答方式で行われた。問題は、市民から募ったものを参考に、信濃おまち達人検定テキスト編集委員会がつくった。
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