2011年5月26日(木)付


緑のカーテンで節電 環境に優しい庁舎づくり 小谷村
 小谷村はことしの夏、新たな節電対策に乗り出す。植物を使った緑のカーテンや庁舎脇を流れる水路を活用した屋根への散水など実施する計画だ。エアコン使用を極力控えることにつなげるなど、環境に優しい庁舎づくりをさらに推進する考えだ。
 節電対策を講じる場所は、庁舎2階の村教育委員会事務所。同事務所は、庁舎の特殊な構造もあり、夏日ともなれば鉄板屋根の照り返しがひどく、窓を開けると熱風が入り込んでくる状況にあり、エアコン使用が欠かせなかった。
 節電対策は、同事務所周囲に、生育が早いゴーヤで緑のカーテンをつくる。さらに、水路の水を使った鉄板屋根上へのスプリンクラー設置を計画している。
 同村ではこれまでに、庁舎内照明のLED(発光ダイオード)化などにも取り組んでいる。村は「環境配慮への意識を全職員が認識することが大切。今後もできる限りのエコ活動を役場から実践していきたい」としている。
雪中埋蔵掘り出し 初呑み切りを初開催 薄井商店
 大町市大町の白馬錦醸造元・薄井商店(薄井朋介社長)は20日、夏限定の人気商品「白馬錦 雪中埋蔵」の掘り出し作業を行い、午後5時から同社で「雪中埋蔵掘り出し初呑(の)み切り」を開いた。埋蔵作業はことしで16回目、「初呑み切り」は初めての開催。
「雪中埋蔵」は大北地域で契約栽培された酒米・美山錦を、大町の冷え込みの中で「寒仕込み」し、市内の雪原に埋めて熟成させた純米吟醸酒。地域の実りを、自然環境を生かして醸した地酒として定評があり、ことしは1月27日に1・8g瓶3757本を「埋蔵」した。
掘り出し作業は雪に埋まった深さ約4b穴から、クレーンを使って手際よく進められた。
生産者と消費者交流 大町市 常盤れんげ祭
 「第16回常盤れんげ祭」は21日、大町市常盤須沼のレンゲ田で開かれた。快晴のもと、訪れた人がこいのぼりとともに田一面を染める鮮やかなレンゲ草の淡い紅紫色を楽しみ、農産物生産者と交流した。
同水田約65eでは、レンゲ草を有機肥料として使う、伝統的な自然農法で完全有機栽培の米を作っている。同イベントは毎年、大町市常盤有機農産物生産組合と安曇野市を中心に活動する安曇野地域住民ネットワークが生産者と消費者の交流を図ろうと開いている。
昨年は2月から3月にかけての冷え込みが大きく影響し、レンゲがうまく咲かなかったため、常盤産米をもみ殻を燃やして炊く、炊きたてのぬかくどごはんが振る舞われ、豚汁や漬物、煮物など生産者が丹精込めた農作物を味わった。地域の住民や団体が農産物や加工品などを販売するコーナーも設けられ、家族連れや近隣住民などでにぎわっていた。
自然環境大切さ体感 池田町で大北地区植樹祭
県北安曇地方事務所と池田町、大北森林組合、大北地域緑化推進協議会は25日、恒例の大北地区植樹祭を池田町内で開いた。管内9小学校の「みどりの少年団」や一般参加者ら約530人が、あづみ野池田クラフトパーク隣接の山林で広葉樹の植栽に汗を流し、自然環境の大切さを体感した。
参加者は松くい虫対策で樹木が伐採された0・5fに、オオヤマザクラやヤマモミジなど約620本を植えた。子どもたちが山の斜面で踏ん張りながら穴を掘り、土にまみれて苗を植えていった。
ことしは同町大峰高原の名所・大カエデの種から育てた苗も用意された。大北地区猟友会がイベントに合わせ、野鳥がすみやすい環境づくりを目指し、小学生によるキジの放鳥も行った。
仏崎観音寺 平穏望み回向柱建て替え 29日に本尊御開帳
 大町市常盤の仏崎観音寺(野口心成住職)は29日、数えで7年に一度の本尊御開帳を行う。祭りに向けて、大安の22日、回向柱を建て替えた。東日本大震災などで人々に不安が募る中、平穏への祈りを込めて営まれる。
回向柱は高さ約8bのマツ製で、4面にお経などが筆で書かれた。北側の面には「成所作智等祈 国家昌平 萬民富楽 五穀豊穣 諸縁如意 吉祥位」と記され、人々の平和や豊かな暮らしが願われている。御開帳当日にはご本尊と紅白の縄で結ばれ、回向柱に触れることでご本尊の御利益を得られるという。
前回御開帳が行われた平成17年の5月以来、数えで7年目を迎えることしが建て替えの年。野口住職が筆を執り、大安に合わせて4時間かけて書き上げた。
シバザクラ土手彩る 白馬村大出 姫川北部農免道路沿い
 白馬村大出地区の姫川北部農免道路沿いで、住民が植えて育てた色とりどりのシバザクラが土手を彩り、行き交う人の目を楽しませている。
 シバザクラはハナシノブ科の多年草。春に桜に似た花を咲かせ、それ以外の季節には葉が芝生のように広がるさまから名づけられた。
 カーペット状に地面を覆って咲くことから、土の流出を防ぐことにも効果的。同所はほ場整備により作られた農免道路の斜面にあり、土手に赤土がむき出しになっていたことから、近隣住民が花の効果に着目し、景観美化にと土手の斜面に長さ約300bにわたって植えた。
 毎年手入れを続けて順調に株を増やし、今では春になるとピンクや白、薄紫など、色とりどりのシバザクラが咲き乱れる美しい花のじゅうたんを作りだすまでになった。
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