2012年３月22日付

被災地知り防災対策を　大町市議会　気仙沼、南三陸を視察
　大町市議会（大厩富義議長）は21、22日、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市を視察に訪れている。日本を揺るがした巨大災害の様子を生で目にすることで、地域防災のヒントとし、復興の力になりたいと計画した。
昨年秋に本紙を通じ大北でも販売した、三陸新報社が発行した震災レポート誌「３・11東日本大震災　巨震激流」をきっかけに、17人の議員が参加した。
岩手県一関市から峠を越え、バスで気仙沼入りした。がれきは除かれつつも、ところどころに残る更地や並ぶ仮設住宅など、未だ傷跡残る被災地の様子に、議員たちからはため息がもれた。
初日は現地のローカル紙・三陸新報社を訪問し、被災当時の様子や課題を、現地をつぶさに見た記者らから聞いた。がれき置き場や「復興横丁」、22日は気仙沼市議会や市内、南三陸町の防災センターなどを視察する。

八方モデル開発者と親睦　白馬　スキーヤーズ交流会
　白馬村のスキー関係者と県内企業共同開発のスキー板「白馬八方尾根バージョン」を通じた、「スキーヤーズ交流会」がこのほど、八方文化会館と八方尾根スキー場で開かれた。購入者らが開発者と親睦を深めながら、競技の楽しさを堪能するために開発された板の魅力を体験した。
参加者は日本屈指の高低差をもつ同スキー場のリーゼンスラロームコースなどを滑走。「スピードが出ても安定感があり、疲れずに滑れる」と、雄大なゲレンデを大きなターンで楽しめるよう工夫された、スキー板の持ち味を体感していた。

満開願い消毒作業　大町西小桜の木を守る会
　大町西小学校を中心に市内のサクラの保全に取り組む「大町西小桜の木を守る会」（吉澤哲郎会長）は18日、ことしの満開を願いながら消毒作業を行った。
　作業には10人ほどのメンバーが参加し、西小敷地内に80年ほど前に植樹されたソメイヨシノの老木を中心に市内約２００本のサクラに防虫剤を散布した。
　同会はＯＢやＰＴＡ、歴代校長ら西小関係者で平成８年に発足した。現在の会員数は50人。毎年春と秋の消毒作業のほか、サクラの植栽も行っている。
　吉澤会長は「老木でもみんなで守り大切にしていけばきれいな花を咲かせてくれる。サクラの花を契機に大町を明るくしていきたい」と話す。
　市内のサクラは例年通り４月中旬にも見頃を迎えそうだ。

自然のなかたくましく成長　育てる会八坂美麻学園
山留生活１年「修園のつどい」
　財団法人・育てる会八坂美麻学園は17日、大町市八坂の山村留学センターで過ごした、山留生の１年を締めくくる「修園のつどい」を開いた。小学３年から中学３年生まで30人が、都市部を離れて豊かな自然のなかで生活し、心身ともにたくましく成長した姿を保護者らに披露した。
集いでは、子どもたちが農作業や味噌作り、長い距離を歩いた通学など、農村ならではの体験を振り返り、ホームステイ先の農家や小中学校の教諭らに感謝を述べた。指導員が成長を見守り続けた子どもたち一人ひとりに修園証書を手渡した。
本年度は通学やホームステイ先が地区ごとに分かれた八坂学園生20人、美麻学園生10人が修園。17人が継続して山村に残り、13人が仲間との別れを惜しみながらセンターを巣立った。

池田町の発展に尽力　北條晴久さんしのぶ会
　池田町広津地区出身で、相互印刷工芸（本社・東京都）代表取締役の故・北條晴久さん（享年85歳）をしのぶ会が18日、町公民館で開かれた。参列した友人ら関係者１００人以上が、故郷を愛し町の発展に尽力した故人との別れを惜しんだ。
北條さんは大正15年（１９２６年）生まれ。実業家の道を志して上京後、昭和34年に同社を設立。59年に生まれ故郷への恩返しとして、カモミールの商品化に取り組むカミツレ研究所を広津地区に開設し、ハーブが咲く景観をつくりあげた。平成22年には同社の地区内での森林保全活動を盛り込んだ「森林(もり)の里親契約」を町と結んだ。

複合Ｗ杯で総合２位に　白馬出身渡部選手が凱旋
白馬村出身のノルディック複合選手・渡部暁斗選手（23）＝北野建設スキー部＝は21日、村役場を訪れ、ワールドカップ総合２位を村関係者に報告した。世界トップレベルに成長した選手の凱旋に、村内が沸いている。
　村内では駅や村役場に、総合入賞を祝福する横断幕が掲げられている。渡部選手は「生まれ育った白馬で温かく迎えてもらいうれしい。オリンピックに向け良いきっかけになった。来年は（総合優勝の）クリスタルトロフィーを持ち帰りたい」と話した。
　太田紘煕村長は「世界の渡部として、（後進の）目標になる。スキーの底辺拡大につながれば。次は総合優勝。大いに期待している」と激励した。