花嫁行列を再現 白馬村 塩の道祭り きょう大町
 かつての日本海と内陸の交易の道・千国街道を、小谷・白馬・大町まで継いで歩く「第33回塩の道祭り」は中日となる4日、白馬村で開かれた。絶好の行楽日和に恵まれ、国内外から昨年を上回る2500人余が参加。落倉自然園から同村グリーンスポーツの森まで約9`bのコースを歩いた。
 村民が各地区ごとに昔の農民や武士、旅人などにふんして歩き、昔の雰囲気を演出。参加者は春らんまんの白馬三山の眺望や見ごろの桜、山野草を楽しみながら、昔の歴史と文化をしのんだ。 
 岩岳の霧降宮(きりふりのみや)切久保諏訪神社では、地元岩岳の新田旅館業組合が昔ながらの花嫁行列を再現。新婚の吉沢五月さんを仲人や世話人らが先導し「嫁、嫁」と、うたいながら街道を練り歩いた。参加者は盛んにシャッターを切っていた。
 祭りは5日に大町市で最終日を迎える。
球春′駐ャと安全誓う 大町早起きソフト開幕
 大町市の大町ソフトボール連盟(島田剛志会長)は3日、平成24年度早起きリーグ戦大会の開幕式を市運動公園で開いた。大町地区の19チーム、選手約380人が球春到来を喜び、シーズン中の健闘と安全を誓った。各チームは8月までの総当たり1回戦で勝率を競う。
開幕式では各チームがプラカードを先頭にずらりと並び、昨シーズン優勝の幸クラブから築地広彰主将が「他地域との交流を深め、『勝ってうまい酒を飲みたい』を合言葉に、張り切って試合することを誓います」と選手宣誓した。
五穀豊穣と願い成就 八坂藤尾覚音寺で春大祭
 大町市八坂の藤尾覚音寺(與儀龍祥住職)の春季大祭は29日、開かれた。600巻の大般若経の転読(てんどく)で、五穀豊穣や住民の願いの成就などを祈った。
同寺で転読される600巻の経典は、大正6年に現在の八坂、池田町広津、大町地区、白馬村などの住民が家内安全や馬屋の繁盛などを願い寄進したもの。同寺は平成6年に修理を終え、毎年4月最終日曜日に行われている春季大祭で転読が行われている。
大祭では、住職らがこれから行う田植えで、地面から悪い虫(気)が出てこないよう意味を込めて転読した経典をたたきながら経を読み上げた。與儀住職は「経典は地域が守り育てた文化の証し。奉納された方の願いが届き、作物がしっかりと育つよう祈りたい」と話した。
自転車正しい乗り方 大町東小で交通安全教室
 大町市の大町東小学校(鈴木桂子校長、児童235人)は1日、全学年を対象にした交通安全教室を開いた。屋外での活動が多くなる春を迎え、児童の日常生活での事故防止を図ろうと、自転車の正しい乗り方や交通ルールを教えた。
市職員や市交通指導員、社駐在所の警察官の約20人が講師となり、1・2年生が歩行者、5・6年生が自転車のマナーを校外で実践した。3、4年生は校庭に設けられた模擬道路で自転車に乗り、白線の横断歩道や道路を走りながら、事故防止の注意点を学んだ。
川下りと環境美化 姫川をラフティングボートで 白馬
 白馬村の白馬アドベンチャークラブはこのほど、地元の親子に呼びかけて、姫川をラフティングボートで川下りしながら、川の清掃活動を行うボランティアを実施した。日ごろアウトドアスポーツで楽しみを与えてくれる川と自然に、清掃活動をすることで恩返しをし、環境美化・保護意識を高めようと、無料で企画した。八方尾根観光開発も活動に賛同し、ラフティング後の子どもたちの入浴料の無料サービスに協力した。
 数日の呼びかけにもかかわらず、村内から多数の親子が集まった。大出のつり橋など観光名所を流れる清流で、クリーン作戦に取り組んだ。
 ライフジャケットに身を包み、安全講習を受けていざ出発。ボートを操作しながら、中州などに何回も上陸して、打ち上げられたごみや、川の中のごみをボートに積んで川下りを行った。
春の棚田せぎ普請 白馬村青鬼住民とボラ
 日本の棚田百選で知られる白馬村青鬼(あおに)地区でこのほど、地区住民とボランティアによる棚田のせぎ普請が行われた。冬の間せぎにたまった枯れ木や泥、落石を取り除き、用水が流れるよう作業に汗を流した。
 同集落は江戸時代から明治にかけて建てられた伝統的な家屋が現存し、国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に指定されている。集落の東側に80余枚の棚田があり、昔ながらの農村集落の原風景を色濃く残している。
 文献によると、かつての青鬼は水の便が悪く、開拓がしにくい土地柄で、住民が一丸となってかんがい用水確保のせぎを完成させたという。以後現在に至るまで、集落の農作物の大切な用水として利用されてきた。
 近年、同地区では過疎高齢化から農地の荒廃が進んでいたが、重伝建指定で原風景を保全しようという機運が高まり、村と同地区では毎年ボランティアの協力を得て、同村の特産・紫米の生産を行っている。
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2012年5月5日(土)付