2012年７月３日付

盛況願いオープンイベント　シーズン到来「白馬花三昧」
　白馬村を舞台に、村を彩る花や高山植物で観光客を迎える夏のイベント「白馬Ａｌｐｓ花三昧２０１２」のオープニングイベントが１日、主会場の一つ「白馬五竜高山植物園」で行われた。
　同園は標高１５００㍍、約５㌶の広大なスペースに、初夏から秋にかけて２００種類以上１００万株という、貴重な高山植物を自生に近い形で観察・学習できる。
　７月に入り、園内は本格的な花のシーズンが到来。高山植物の女王と言われるコマクサや珍しいヒマラヤの青いケシの花が見ごろを迎えているほか、雪どけが遅かったため春先の花も数多く見ることができ、来場者の目を楽しませている。
　花三昧の盛況を願い「バルーンリリース」が行われた。地元園児と小学生、観光客らが色とりどりのエコ風船を持ち、空へと飛ばした。大空高く舞い上がると、集まった人たちから大きな拍手が送られていた。

幻想ちょうちん2000個並ぶ　大町　若一王子神社で万灯祭
　大町市俵町の若一王子神社で30、１日、夏の風物詩となっている「万灯祭」が開かれた。夕闇に約２０００個のちょうちんが幻想的に浮かび、大祓（はらい）式に訪れた参拝者をあたたかな光で照らした。
氏子や市内の商店・事業所などが奉納したちょうちんが３段につるされ、参道の両側や境内にずらりと並んだ。氏子たちは無病息災を祈る大祓式で茅（ち）の輪をくぐって参拝し、人の形に切り抜いた紙を納め、おはらいを受けた。
　県宝の三重塔では、市内のシンセサイザー奏者・影武者がコンサートを開き、場内を照らす光の中で幻想的な音色を披露した。

安全祈願と慰霊祭　白馬五竜地蔵の頭で
　白馬村の㈱五竜は29日、白馬五竜高山植物園上部の地蔵の頭で、「とおみ尾根夏山安全祈願祭」と「遭難者慰霊祭」を開いた。
　シーズン中の登山の安全と、遭難者の冥福を祈って、毎年行われている。式典は山岳や観光関係者など、50人余が出席して仏式で執り行われた。同村長谷寺の森道雄住職の読経のなか、焼香した。
　同所は遠見尾根を抜けて五竜岳山頂に至る登山コースとなっており、毎年大勢の登山客が訪れる。県内外の山愛好家らがさっそく登り初めに訪れる姿も見られた。

ホタル祭りにぎわう　池田花見で７日まで
　池田町花見地区で30日から、「花見ホタル祭」（同実行委員会主催）が始まった。ホタルが飛び交う風景を楽しむとともに、地元住民らによる夜店などが出店し、にぎわっている。７月７日まで毎夜開催している。
　初日は、開会式が行われ、午後７時前からホタルを待つ人々が水路沿いに次々と集まった。８時40分ころからホタルが飛び始めると、「いた！」「すごい」などと歓声をあげていた。訪れた人は、祭りの期間中毎日出店するたこ焼き、焼き鳥、飲み物などの夜店も楽しみ、にぎわっていた。

木崎湖舞台のアニメ10周年　「巡礼バス」出発式　ゆーぷる木崎湖
　大町市木崎湖を舞台としたアニメ「おねがい☆ティーチャー」の10周年を祝おうと、地域の有志らによる実行委員会（会長＝遠藤鷹一ゆーぷる木崎湖社長）のイベント初日が１日、始まった。オープニングに「巡礼バス」の出発式がゆーぷる木崎湖で開かれ、ファンと地元関係者の「木崎湖愛」による手作りの節目の催しの開催を祝った。
　出発式には約40人のファンが訪れ、遠藤会長があいさつで歓迎。上諏訪神社宮司による安全祈願や、会長・市観光協会・ＪＲ信濃大町駅長、ファン代表によるテープカット、ヒロインによる花束贈呈が行われ、イベントの始まりに花を添えた。
　「巡礼バス」はイラストが大きくラッピングされた車両で、作中に登場した湖周辺を巡る１時間半の旅。車内では声優のアナウンスで各所を案内し、作品の思い出と訪問者の体験をリンクする試み。毎週末運行する。

雨飾山　夏の自然堪能　小谷　大網観光委が登山祭
　小谷村北小谷の大網観光委員会（竹田政一会長）は１日、恒例の「雨飾山夏山開き登山祭」を開いた。風の神の山として昔から信仰のあつい同山。日本百名山の一つとして知られる雨飾山は、登山口が大網地区と小谷温泉側からの２か所ある。１週間早く開かれた大網の開山式には県内外から多数の山愛好家が参加。山に詳しい地元ガイドの案内による記念登山で山頂をめざした。
　大網集落の住民が整備を続けている登山道には、小谷温泉側からの登山道とは違う植生と、美しいブナ林帯などが続く。あいにくの悪天候のなか、参加者はつづら折りの道中のブナの原生林の濃い緑や、里山に少し遅れて咲く、春から初夏の高山植物を楽しみながら歩いた。
　全員が元気に山頂に到着。雨飾山のシンボルの小さな石仏に手を合わせ、シーズンの安全を祈った。