黒部ダム越水の写真 44年前 大町の斎藤さん撮影
 大町市の斎藤忠彦さんは、黒部ダムが越水している珍しい写真を所蔵する。自身が昭和44年7月2日に撮影したもので、ことしの「くろよん50年」を機に写真の存在を思い出した。
 黒部ダムの天端には自然越流式の「洪水吐(こうずいばき)」と呼ばれる放流設備がある。集中豪雨などで発電や通常放流を上回る流入水量があるとダムが満杯となるため、余剰水が洪水吐から自然放流される。幅11・5bのものが10門あり、最大放流量は毎秒906立方b。
 関西電力黒四管理事務所によると、実際にこの洪水吐を水が流れ出たのは「水害があった昭和44年と53年の2度くらいではなかったか」と話す。
 斎藤さんは当時、関電勤務の知人から黒部ダムが「昭和35年に貯水開始いらい満水となり、6月30日から越水している」との連絡を受け、7月2日午前にダムに行き撮影した。「梅雨時の長雨が連日続いてダムが満水となり、洪水吐から高さ70aほどの水が大量に放流されていたのを思い出します。珍しい写真ではないかと思います」と話している。

洪水吐から越水する黒部ダム (昭和44年7月、斎藤さん撮影)
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7月の一覧
ちょうちん幻想的に 大町市 若一王子神社で万灯祭
 大町市俵町の若一王子神社で30、1日の両日、夏の風物詩「万灯祭」が開かれた。夕闇に2000余のちょうちんが浮かび、大祓式に訪れた参拝者をあたたかな光で照らした。
 境内には、氏子や市内の商店・事業所などが奉納したちょうちんが3段につるされ、ずらりと並んだ。県宝の三重塔では、市内のシンセサイザー奏者・影武者のコンサートも行われ、場内を照らす光の中で幻想的な音色を披露した。
 無病息災を祈る大祓式では、訪れた氏子らが茅(ち)の輪をくぐって参拝し、人形に切り抜いた紙を納め、お祓いを受けた。「身を清めて、すがすがしい気分です」などと話していた。
災害から守る大切さ学ぶ 大町北小 砂防工事現場を見学
 大町市の大町北小学校5年生約70人は28日、平地区鹿島川の砂防工事現場を見学した。建設機械の試乗やイワナの放流などを体験し、災害から住民生活を守る工事や自然保護の大切さを学んだ。
 見学会は工事を請け負う北陽建設が、地域の子どもたちに事業を知ってもらおうと学校に提案。同校が流れる水の働きを学ぶ理科の授業の一環で、身近な自然を教材にしようと初めて参加した。
 児童たちはヘルメットをかぶり、工事関係者を講師に川のはんらんから下流域を守る、砂防ダムの働きなどを学習。大型ダンプやクレーン車などの座席に乗り込み、専門家を横に操縦を体験していた。
住民参加し曳綱の儀 池田町 八幡神社で上棟式
 大規模改修工事が進んでいる池田町の八幡神社で30日、大勢の町民に見守られる中、上棟式が行われた。氏子総代や工事関係者、建設委員ら約50人が参列し、建物の無事を願った。
 棟木の引き上げを意味する曳綱(ひきづな)の儀では、神事に立ち会おうと集まった住民ら総勢がロープを握って参加した。神社の発展と地域への貢献を願って、参列者が杯をくみ交わした。散餅の儀(餅まき)には福餅を拾おうと、家族連れなど多くの人たちが参加してにぎわった。
バルーンで幕開け 「白馬Alps花三昧」
 夏の一大イベント「白馬Alps花三昧」が7月1日から8月31日までの日程で、白馬村と小谷村を会場に開幕した。開幕に先立ち29日に主会場の一つ、白馬五竜高山植物園でプレオープンイベントが行われ、県内外から多数が来場して盛りだくさんのイベントを楽しみながら、開幕を祝った。
 イベントは花三昧の盛況を願う「バルーンリリース」で幕開け。地元園児と小学生、観光客らが色とりどりのエコ風船を持ち、カラフルな風船を空へと飛ばした。
 本場スコットランドから来日した、バグパイプバンドや伝統のハイランドダンスのダンスチームが、大自然をバックに伝統楽器の演奏と踊りを披露。異国情緒漂う、荘厳で力強い音色やダンスが来場者を魅了した。
7月1日バースデー祝う おおまぴょんに花プレゼント
 大町市のキャラクター「おおまぴょん」の誕生日を祝おうと、1日、児童センターでお誕生会が開かれた。はなのき保育園児やセンター利用者の親子ら約120人が、人気のキャラクターの節目を喜んだ。
 はなのき保育園年長児は、「世界のこどもたち」「キラキラたんじょうび」などの歌を贈り、「お誕生日おめでとう。おおまぴょん大好き。遊びに来てね」と呼び掛けた。児童センターの子どもは、手形を使って作った花をプレゼント。おおまぴょんも喜んでいた。
 おおまぴょんは、「こんなたくさん来てくれてありがとう。プレゼントすごくうれしい。僕を見かけたら応援してください」と返礼した。

2013年7月2日(火)付