「ぬるめ」農業の工夫実感 武蔵野一中生 大町に
 農山村での体験授業「セカンドスクール」で大北地域を訪れている、東京都武蔵野市の市立第一中学校(松岡敬明校長)の1年生生徒120人は初日の24日、大町市平の「わっぱらんど」を訪れ、農山村の生活や環境の大切さに触れた。
 「わっぱらんど」は、冷たい北アルプスを水源とする農業用水を、農作業に適した温度にするために広い水路をゆっくりと流す「ぬるめ」と呼ばれる施設。生徒たちは水の流れる速さや水温を測り、昔ながらの地域に根付いた農業のくふうを実感した。地域のパン屋を招いてのピザ生地づくりや緊張をほぐすゲーム、手のこによる間伐体験なども楽しんだ。
 同市のセカンドスクール事業は、授業の一環として農山村に滞在し、人や自然とのかかわりを学ぼうと毎年白馬村・小谷村を訪れている。
ゆるキャラ安全運転呼びかけ 大町署と糸魚川署秋の運動で
 大町署と糸魚川署は「秋の全国交通安全運動」期間中の24日、長野・新潟県境合同交通指導所を小谷村の道の駅小谷に開設した。日本海側と内陸部を結ぶ物流の要所として、交通量が激しい国道148号の事故防止を図ろうと、両地域のマスコットキャラクター参加で、ドライバーに安全運転を呼び掛けた。
 キャラクターは小谷村の「たりたり」と長野県警の「ライポくん」、糸魚川市の「ぬーな」と「ジオまる」。関係者とともに大町市特産のリンゴなどを配りながら、「マナーアップル」と交通マナーの向上に理解を求めた。
日本茶の入れ方学ぶ 大町ちょうじや食体験講座
 大町市八日町の「塩の道ちょうじや」の食体験講座、おいしい日本茶の入れ方講座が22日、開かれた。京都の宇治茶専門店大谷茶園の大谷英之園主の講義に、市外からの受講もあり、入れ方の違いで味が変化する日本茶の奥深さを学んだ=写真。
 大谷さんは、湯温について煎茶は70〜90度、玉露は40〜60度が適温とし、蒸らし時間に気を配りながら、多めの茶葉を使うことなどおいしく入れるコツをアドバイス。お茶を通じたコミュニケーションを呼びかけた。
 受講者は早速実践し、これまで感じたことのない味わいに驚き、日本茶の魅力を再認識していた。
元気いっぱいの姿披露 小谷保育園で運動会
 小谷村の小谷保育園(山田圭佐美園長、園児63人)で21日、運動会が開かれた。さわやかな秋晴れの下、園児たちが元気いっぱい練習を重ねた競技や演技を披露した。
 開会式で山田園長の激励を受けた園児は、パワー全開でかけっこや体操、綱引きなど、さまざまなプログラムに取り組んだ。大好きな保護者や家族、地域住民に頑張りの成果を見てもらおうと園児は張り切り、本番では練習の時以上の力を発揮した。
 保護者はカメラやビデオを手に声援を送り、園児たちの成長ぶりに目を細めていた。
昔ながらの米作り継承 美麻藤で稲刈り 棚田再生と保存を
 大町市美麻青具の藤地区で荒廃した棚田の復活に取り組む「わかたの棚田再生(保存)会」(伊藤勝雄会長)で、稲刈り作業が行われた。北アルプスを望む棚田を取り戻そうと始まった取り組みが3年継続し、昔ながらの米作りを継承している。
 棚田は不定形で機械化が進まず、過疎の中で荒廃が進んでいた。昭和60年ごろまで見られた棚田の風景を取り戻そうと、伊藤さんや山村留学で同地域を訪れていたOBらを中心に再生に取り組んでいる。現在は同会で17枚、地元の農家も合わせると24枚の水田が復活した。
 22日には、愛知県や神奈川県など都市圏から約15人が訪れ稲刈りやはざかけの作業を手伝い、昔ながらの「ぬかくど」で炊いたご飯を味わった。次週には古代米の収穫を行う予定。
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9月の一覧
伝統と誇り引き継がれ 池田八幡神社大改築後初の例大祭
 池田八幡神社の例大祭が23、24の両日、行われた。大改築後初の例大祭とあり例年以上のにぎわいを見せた。23日の宵祭りでは、町内を巡行してきた8台の山車が新拝殿前にずらりと並び大きな歓声があがった。活気付く若衆、地域の伝統と誇りが脈々と引き継がれている姿に、沿道で見守った町民らからは温かい視線が送られていた。
 23日午後6時から、町中心街の県道は歩行者天国となった。100年ぶりに新調した祭典旗を先頭に、山車が一斉に動き出した。沿道には観光客の姿も多くあり、「見事なお祭りですね。驚きました」などと、きらびやかに飾り付けられた山車など祭典の様子をカメラに収めていた。祭り2日目は舟型山車の引き回しが行われた。
 80年ぶりの大改築工事を終えた新拝殿の前には長蛇の列ができ、装い新たにした地域の宝を前に手を合わせていた。

2013年9月25日(水)付