2014年10月2日(木)付

市街地にクマ出没頻繁 大北猟友会大町支部が警戒
 大町市の市街地でクマが頻繁に出没する事態を受け、大北猟友会大町支部は30日夕方、大町名店街東側入口付近で警戒にあたった。住宅が並ぶ市街地で猟銃を持つ猟友会員が街中を見守り、強い危機感で対応に臨んでいる。
 同日早朝、市総合福祉センター付近でクマが出没した形跡が確認された。中庭に足跡があり、施設のガラスに手をかけなめた跡まであった。高齢者や障害者など支援が必要な市民が集う福祉施設への出没に、同施設で働く60代男性は「こんな場所にまで出るなんて考えられない。安全な場所はないですね」と話す。
 同日は早朝から、市街地や常盤泉の運動公園周辺など人里に出没。平地区の宮の森自然園では猟友会員がけがを負い、4頭を駆除した。
 猟友会によると、駆除で捕殺したクマの胃袋からはコメが確認できたといい、「山にエサが無い証拠。食べるのに必死な状態」と分析。今後は平地の民家のクリやカキまでが餌場となると懸念する。
環境保全の学び深める 小谷 東京の中学生が林業体験
 東京都武蔵野市の武蔵野市立第一中学校(松岡敬明校長)の1年生102人がこのほど、農山村での体験授業「セカンドスクール」で大北地域を訪れた。小谷村では中土地区の農山村体験施設おらが里周辺で、下草刈りなどの作業を体験しながら、景観保全に一役買った。
 林業体験はセカンドスクールが開始された時から行われており、生徒が整備している里山は同校で「武蔵野一中の森」と呼ばれ親しまれている。ことしは、これまでに同校の先輩が杉の木を定植した場所の下草刈りと、まき割りを体験した。鎌の使い方に戸惑う面も見られたが、額に汗しながら昔の人の苦労を体感していた。今回の体験は校内で発表の場を設け、環境保全について学びを深めていくという。
松川早起き野球が40周年 北安4町村で記念の交流試合
 松川村早起き野球連盟の40周年を記念し、池田町・松川村・小谷村・白馬村の早起き野球交流試合が28日、松川村川西野球場で開かれた。北安曇郡内各町村の代表選手が勢ぞろいし、野球を通して町村を越えた地域の交流を楽しんだ。
 交流試合は、池田町と松川村の早起き野球連盟の交流として平成21年に始まり、一昨年から白馬村も加わった。ことしは松川の連盟の節目を記念し、さらに小谷村にも参加を呼び掛けて実現した。
 試合は、それぞれの町村連盟の選抜メンバーでチームを作り、トーナメントで競い合った。日ごろなかなか交流する機会のないチーム同士が、本格的な松川の野球場で、日ごろの練習の成果を披露しあった。
「自分」を受け入れて 大町市常盤で人権の集い 元パラ代表谷口さんが講演
 大町市と大町市教育委員会は29日、常盤地区の「人権を考える市民の集い」を大町南小学校体育館で開いた。市内の相模組に勤務するチェアスキーで元パラリンピック日本代表の谷口彰さんを講師に、障害を乗り越え活躍した半生を聞いた。
 谷口選手は高校時代にスキー競技の練習中に立ち木に激突し車いすでの生活となったが、チェアスキーで雪上に戻り、競技生活を再開。冬季パラリンピックに3回連続出場し、ことしのソチを最後に引退した。最高成績はワールドカップ2位。
 講演では、「思いを貫け!ありのままで」と題し、初恋から最後の五輪までの半生を語った。子どもたち20人以上からの質問にていねいに答えた。女子児童からの「つらいこともあったと思うけど、明るく話せるコツは」という質問に、「ありのままの自分が大事。今の自分を受け入れることで、楽しくなれると思う」と語りかけた。
クイズや読み聞かせ 大町北小電車遠足 ちひろ美術館訪れる

 大町市の大町北小学校(コ原嗣久校長)2年生69人は9月30日、秋の電車遠足で松川村の安曇野ちひろ美術館を訪れた。秋を体感しながら、美術館に親しんだ。
 同館職員が秋にちなんだ絵本の読み聞かせやちひろにまつわるクイズなどを行った。子どもたちは展示中の作品を熱心に見て回り、ショップで買い物に挑戦。各自持参した小銭でお気に入りのポストカードを購入した。美術館で用意した「わくわく・たんけんワークシート」を手に、さまざまな作品や見どころを発見しながら館内をくまなく探索した。
民話語り継ぎ地域元気に 大町 もんぺの会が発足10周年に
 大町市で地域に伝わる民話の語りに取り組む大町民話の里づくりもんぺの会(相澤亮平会長)は28日、発足10周年を記念した催し「郷土の心を語り継いで」をサン・アルプス大町で開いた。ふるさとの昔語りを通じて、地域の元気づくりに取り組んできた活動が節目を迎えた。
 会のラジオへの出演を縁に、フリーパーソナリティーの武田徹さんをゲストに迎え、ミニハーモニカコンサートを開催。同会の西澤富江さんが、「大姥山の金太郎」の物語を語った。交流のある千曲の会や更級かたりべの会も、地元の物語を披露した。特別公演では、同会会員で文部科学大臣表彰受賞者の栗林さとしさんが、「犀龍と泉小太郎」を語った。
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