2014年11月27日(木)付

地震火災から地域守る 消防団警戒被害未然に 神城断層地震
 神城断層地震で、白馬村内では26日正午現在までに、家屋27棟が全壊、17棟が半壊した。大きな被害にもかかわらず、火災の発生が0件。地元消防団などが過去の震災を教訓に災害対応にあたり、被害の拡大を防いだ。
 村消防団は地震発生直後から、被害が集中した堀之内、三日市場地区の救助活動などにあたった。暖房を使う機会が多い冬季の震災に、団員たちが火災を警戒。住民から火を使っていたと報告を受け、倒壊した家屋の隙間から放水を行った。
 電力が復旧してからも、漏電による火災を懸念し、倒壊家屋への供給を断つよう電力会社に要請。家屋からのガスボンベ撤去も関係機関に求めた。
民主海江田代表が白馬視察

 民主党代表の海江田万里氏は26日、白馬村を視察。下川正剛村長らと意見交換し、白馬村は県と小谷村、小川村と連名の早期復興を求める要望書を提出した。
神城断層地震 二次的災害回避へ急ピッチ 小谷村の県道で亀裂発見

 神城断層地震で家屋倒壊や複数の負傷者が出るなど甚大な被害となった小谷村では、前日に続き冷たい雨が容赦なく打ち付けた。小谷温泉に通じる中土の県道では複数か所で土砂崩れの前兆が見られる亀裂が発見された。県や村、消防関係者らは、被災者への対応とともに二次的災害回避に向けた取り組みを急ピッチで進めた。村内ではいまだ159人が避難所生活を強いられている。


 広がる支援、中土小卒業生が名乗り

 避難場所となっている中土観光交流センターに、旧中土小学校卒業生がボランティアに汗する姿があった。浅野基さんと山村留学経験者の辰巳和生さんだ。故郷の窮地の知らせに連絡を取り合い、率先してボランティアに名乗りを上げた。
 今後は、村などと相談し求められる支援を考える中、ホームページなど使い山留生含めた卒業生に協力を呼びかける。辰巳さんが経営する宿(古民家ゲストハウス)を拠点に、統制のとれたボランティア活動を展開していきたいとしている。


Xマスの劇や演奏を披露 松川 こどものための音楽会

 「こどものための音楽会vol.3 音楽と劇〜クリスマス・キャロル」(同実行委員会・松川村公民館主催)が24日、村すずの音ホールで開かれた。クリスマスにちなんだ音楽と劇で、心温まるステージを繰り広げた。
 地元の「劇団すずの音」が、ディケンズ原作「クリスマス・キャロル」を演じた。安曇野市の子どもたちによる「おひさま音楽隊」が、ピアノやバイオリン、フルートなどの楽器を演奏。劇の合間に18曲のクリスマス音楽を披露した。
地元として最大の支援を JA大北 生活必需品や食材提供
 県神城断層地震で地元の企業や団体も被災地の支援に乗り出している。JA大北は24日、白馬村、小谷村の要請を受け、住民からの要望が高い物資を提供。トイレットペーパーや歯ブラシなど生活必需品や食材を随時、両村に届けている。
 26日は役職員が、貴重品を管理できるコインロッカーを村保健福祉ふれあいセンターへ運び入れた。同JAと提携している静岡県のJAしみずサービスからお茶の支援も行われた。
 JA大北女性部や県内JAの協力で、炊き出しボランティアも27日から小谷村、12月1日から白馬村で行う予定。JA大北・武井宏文常務理事は「地元としてできる最大の支援をしたい」と話した。
神城断層地震 被災者対応を一元化 白馬村議会が総合窓口開設
 「神城断層地震」で、白馬村議会は、災害総合窓口を村役場入口村民ホールに開設している。行政と住民の架け橋として、利用者を要望別に担当部署へ案内したり、被害や復興状況の情報発信などを行っている。
 村にはこれまで、ボランティアや物資の受け入れ、被災者からの相談など、それぞれ担当部署が分かれ、対応を一元化した窓口がなかった。議員が議会運営を通じて培った知識を生かして、スムーズな復興支援につなげようと、窓口を立ち上げた。
 窓口には議員が交代で常駐し、直接持ち込まれた支援物資の振り分け、被災者の相談内容に応じた担当部署への案内、ライフラインの復興状況や交通情報の発信などを行っている。
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