2014年11月30日(日)付

被害住宅撤去始まる 天候崩れ大雪懸念 神城断層地震

 「神城断層地震」で白馬村地震災害対策本部は29日、倒壊した住宅などの撤去作業を、被害が集中した堀之内地区で始めた=写真。雨が降りしきるなか、隣家に倒れこんだ家屋など優先的が高いものから撤去した。平成27年度末までには、村内全域で作業を完了させたいとしている。
 現場ではボランティアが住民からの要望を受け、解体を控えた家屋から貴重品を運び出していた。重機が住宅の壁や屋根を取り壊す様子を、住民たちが見守っていた。
仲間や地元支援作業に汗 白馬高被災地でボランティア
 白馬高校の生徒と教職員は29日、神城断層地震によって被災した白馬村と小谷村で、ボランティア活動に乗り出した。被害を受けた仲間の応援や地元への恩返しをしようと、生徒が主体となって参加を決めた。
 白馬高では生徒たちも被災し、両村の5人が避難生活を送っている。生活再建に向けボランティアを募ったところ、1年から3年生まで有志31人、教職員12人が名乗りを上げた。
 白馬村では生徒らが村災害ボランティアセンターの仲介で、被災者が避難する村保健福祉ふれあいセンターの掃除や全国から寄せられた支援物資の仕分け作業などに汗を流した。
みんなでペッタンコ 大町 こまくさ幼稚園もちつき

 大町市六九町のこまくさ幼稚園(原幸一理事長)は27日、同園庭でもちつきを行った。69人の全園児が協力し合い2臼・8`のもちをついた。
 春の田植えに始まり稲刈り・脱穀などの農業体験、釜を使った炊飯体験などをカリキュラムに組み込んでおり、もちつきもその一環。しょうゆ、きな粉、あんこ、ごまなどのもちが用意されセルフ方式のおもち給食を楽しむ。
わら細工やもちつきで収穫祭 白馬南小5年 米作りの授業のまとめに

 白馬村の白馬南小学校の5年生16人はこのほど、学校田で自分たちが育てた米作りの授業のまとめとして、恒例の「収穫祭」を開いた。保護者とわら細工やもちつきを行い、実りの秋に感謝した。
 わら細工は保護者の田中友香さんが指導し、一輪挿しに挑戦。缶コーヒーの空き缶などに巻きつけながら作品を完成させた。児童の作品は、これからスキーや修学旅行で交流する姉妹都市の静岡県河津町の河津東小学校へと贈られる予定。
囲碁対局通じ国際交流 大町 中国人大学生が訪問
 囲碁のまちづくりに取り組む大町市で25日、中国で囲碁をたしなむ大学生の訪日団が訪れ、日本棋院大町支部の会員と交流した。
 市には、囲碁をたしなむ大学生25人が訪問。日本でも有数とされるアルプス囲碁村の取り組みを聞き、会員13人と親善対局を楽しんだ。中国は世界で最も囲碁が盛んな国の一つという。
 訪問団は、外務省の青少年交流事業JENESYS2・0の一環で、日本の文化体験や地方都市の参観を通じて日中両国青年たちの友好を促進する取り組み。囲碁のほか、法学や国際関係を学ぶ大学生が合計約120人が訪れ、分団ごとに日中韓囲碁交流大会や、大学訪問、クールジャパンの視察など実施していた。
被災地で不審者や空き巣警戒 白馬・小谷村 管区機動隊が24時間体制パトロール
 関東管区機動隊長野中隊は被災地の白馬村と小谷村に隊員60人を投入。被災者が避難し、無人となった地区などの安全を守るために、24時間体制でパトロールを続けている。
 白馬村の堀之内地区や三日市場地区を見回っている関東管区機動隊松本小隊は、不審者の有無などをパトロールするとともに、山の斜面に亀裂が入り、崩れる危険性があることから山の近くに近づかないことや日中、家屋内の片付けに入っている住民へ、二次災害が起きないよう注意も呼びかけている。林盛広小隊長は「夜、空き家の防犯など不安に思う住民の方もいるので、パトロールで不安を少しでも取り除ければ。不安なことがあれば声をかけて」と話す。
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