2014年12月2日(火)付

正確な情報発信課題 ぽかぽかランド美麻 休業し点検
 神城断層地震の影響で、大町市内の観光業にも影響が発生している。震源地に近かった美麻青具の宿泊施設・道の駅「ぽかぽかランド美麻」は2日から、点検のために全館休業することを決めた。一方、被害が少なかった他の観光施設でもキャンセルなどが相次ぎ、これからの冬シーズンに向けた情報発信が急務とされる。
 市指定管理施設のぽかぽかランドでは被災後、目視で壁面などを点検。建物自体には問題がないとして、地元の被災者の入浴や、宿泊予約者の対応にあたり、1日まで営業を続けた。一方、配管に故障が見られたことから、利用客の安全を優先し点検工事の実施を決めた。休業は入浴・宿泊・食事など全館。当面10日までで、11日からの営業は未定。大規模な補修が必要な場合はさらに伸びる見通し。
被災者宅を片付け 大町市社協 美麻でボラ活動
 神城断層地震で被害に遭った大町市内美麻地区で11月30日、大町市社会福祉協議会が募ったボランティアの活動が始まった。
 初日は8人のボラが、川手地区と米山地区で、相談のあった被災者宅で破損した家財やはがれた土壁などの片付けや清掃を手伝った。美麻診療所の医師や看護師も同行し、住民の健康のケアも気遣った。
 市社協では、災害ボランティア相談窓口を開設した。市内でも美麻地区を中心に家屋などに被害が出たことから、家の中の片付けやごみ出しなど、支援の必要な人に相談するよう呼び掛けている。
防災に揺れやすさマップ=@信州大学が白馬村で現地調査
 神城断層地震を受け、信州大学の研究者らでつくる「信州大学震動調査グループ」(代表・小坂共栄理学部特任教授)は11月30日、被害が発生した白馬村で現地調査を行った。地震に対する防災や減災の啓発のため、地区別に「揺れやすさ」をまとめた、地図の必要性を唱えた。
 調査には大学の研究者や企業の専門家、県関係者ら15人が参加。家屋の倒壊が集中した堀之内地区や、亀裂や段差など地震によって村内各地で地表に現れた変化を視察した。
 グループは平成23年に県中部で発生した地震を契機に結成。松本市とともに地震の揺れと地盤の関係を調査し報告書にまとめ、防災の基礎資料として「揺れやすさマップ」などを作成した。
温かい食事で被災者支援 白馬、小谷両村で炊き出し

 神城断層地震によって被災した白馬村と小谷村で、避難住民に対する炊き出しが行われている。本格的な冬の寒さが迫るなか、村内外の団体が被災者に体を温めてもらおうと、作り立ての食事を提供している。
トロリー入り込み92万人 アルペンルート 最終日でイベント

 立山黒部アルペンルートは11月30日、今シーズンの営業最終日を迎えた。扇沢駅では同日、感謝イベントで「くろにょん」「おおまぴょん」や市観光協会関係者がトロリーバス下車客を出迎え、地元産りんごやグッズなど感謝の気持ちを込めたプレゼントを手渡した。
 本年度はトロリーバス開業50周年を記念し集客に取り組んだが、夏場の天候不順などで苦戦し、91万9600人と目標の100万人回復には届かなかった。
被災者に寄り添って対応を 大町 阿部知事が美麻を視察

 阿部守一知事は11月29日、白馬村でのタウンミーティングを前に、神城断層地震で被災した大町市美麻を視察した。家屋に被害の大きかった米山や塩ノ川で、応急診断で「危険」と診断された住宅などを確認し、被災者と直接言葉を交わした。
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