2017年11月21日(火)付

神城断層地震からあす3年

震災の記憶と地域の絆胸に


 平成26年11月22日に白馬村、小谷村、大町市美麻など大北地域北部に大きな被害をもたらした神城断層地震から、22日で丸3年となる。復興や生活再建が進む中、人々は災害の記憶と地域の絆を胸に、力強く生きている。

集落見守る「元宮」再建 白馬村堀之内の城嶺神社

 神城断層地震で大きく被災した白馬村堀之内で、地域を見下ろす山頂の山城に建てられていた城嶺じょうみね神社の跡地。住民が参る社殿は「里宮」として集落近くに再建されたが、一方で長く集落を見守ってきたこの地に記憶を残したいと、「元宮」を建てた。氏子総代長の鎌倉宏さんは、被災と復興の記憶を後世に引き継ぐ願いを込め、記録を刻む。
故郷存続へ力強く生きる 大町 全6世帯の美麻青具米山

 全6世帯という大町市美麻青具の米山集落。ほとんどの住宅が損壊するなど甚大な被害を受けたものの、住民たちは、一人も故郷を離れることなく、同じ場所での再建、生活を選択した。震災に臆することなく、故郷存続へ一つになる。震災から3年が経過した今なお、協力しあい被災した小さな集落で力強く生きる住民の姿がある。
自助と共助実践的に学ぶ 小谷村中土で自主防災訓練

 平成26年11月22日に発生した神城断層地震から3年目を迎えるのを前に、大きな被害を受けた小谷村中土地区は19日、自主防災訓練を実施した。80人余りの地域住民や消防団員らが参加。大規模地震や豪雨、地滑りなどの災害を想定し、自宅から避難所までの場所や経路で安否を確認。自助と共助に重点を置いた実践的訓練で、地域住民の防災力と危機管理能力を高めた。
腹話術で被災者に笑顔 白馬 NPO友の会が披露

 中信地区などの会員で活動するNPO法人腹話術友の会(堀内一光理事長)は20日、神城断層地震で被災した白馬村の三日市場と堀之内を訪問し、腹話術などを披露した。災害から3年を前に、公民館が元気をもたらす笑いに包まれた。
 村内や大町市、松本市、諏訪市などから会員6人が来場。三日市場の公民館では、約10人の住民を前に、腹話術や手品、ドジョウすくい、南京玉すだれなどの芸を披露した。腹話術では、手作りの人形と会員が軽妙な「おしゃべり」を交わし、「健康の秘訣は笑顔。今日も元気であはははは!と笑いましょう」と来場者に呼び掛けた。
解体病棟使い救助訓練 北ア広域消防 あづみ病院で侵入実践

 北アルプス広域消防本部は17日、災害を想定した建物からの救助訓練を池田町の北アルプス医療センターあづみ病院で行った。救助隊員10人が解体を控えた中病棟を使い、壁や扉などを破壊して侵入する実践的な訓練で、救助技術の向上を図った。
大町少年警察ボラ協南部ブロック
池田 会染小4年生が接客 リンゴ売り地域交流


 大町署管内の池田・松川地区で少年非行防止活動に取り組む大町少年警察ボランティア協会南部ブロック(中川弘道会長)は18日、地域ふれあい事業の一環として、池田町会染小学校の児童らによるリンゴの販売を町ハーブセンターで行った。リンゴの販売を通して、地域の人たちとコミュニケーションを図った。
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