2020年3月26日(木)付

親しんだ園舎巣立ち 大町市内の保育園で卒園式 

 大町市内の保育園で25日、令和に入って初めてとなる卒園式が開かれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開催時間や参加人数などの縮小を図って実施された。入園した頃よりも成長し、大人びた年長園児あわせて136人が慣れ親しんだ園舎を巣立った。
 若宮町のはなのき保育園では、ひまわり組16人、すみれ組13人の年長園児が卒園。式では保護者が見守る中、園児一人一人が中條きよみ園長から卒園証書を受け取った。
 式の後は、ウイルス感染予防のために式に出席できなかった在園児が感染リスクが低い屋外のグラウンドに出そろい、声を掛けたり手を振ったりして卒園児を見送った。
東京五輪延期「やむを得ない」 牛越市長 奥原選手にエール

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う東京五輪の1年程度の延期方針決定を受け、大町市の牛越徹市長は25日、「選手等の安全を考えた上で、やむを得ない」との認識を示した。出場が確実視されていた常盤上一出身のバドミントン選手・奥原希望さん(25)=仁科台中・大宮東高卒、太陽ホールディングス所属=に向けては「延期は大きなアクシデントだと思うが、体調を維持し万全の体勢で本番に臨んでもらいたい」とエールを送った。
 4月3日に予定されていた聖火リレー大町区間(中心市街地)も見送られることになった。
小谷村制60周年記念写真集完成 『故郷小さな谷の物語』ドローン第一人者林さん撮影

 小谷村の村制60周年を記念し、昨年度から制作していた写真集『故郷小さな谷の物語』が完成した。ドローン撮影の第一人者である写真家・林明輝りんめいきさん(50)=神奈川県横浜市=が撮影した、風景や人の営み、村の文化が伝わる大判の写真がずらり。節目を越えた現在の小谷村を余すところなく捉えている。
 写真集は29×29a、カラー144nモノクロ20n。村制60周年を迎えた平成30年度を中心に、林さんが2年半にわたり車中泊で滞在し、村に密着して撮り続けてきた写真120点余りが季節ごとに並んでいる。栂池自然園や鎌池などさまざまな表情を見せる雄大な風景や文化財、地域の祭事、農作業やカヤ焼きなどの人々の営み、塩の道まつりなどの観光イベントや雪景色の大糸線、工事のクレーンまで、ドローンを使った空撮も活用し現在の小谷≠表現しきった。
色鮮やかつるし雛 椿の会 池田にぎわいで展示

 池田町2丁目のシェアベースにぎわいで、町内の女性グループ「椿の会」による「つるし雛」が4月3日まで飾られている。コツコツと心を込めて作られた色とりどりのつるし雛が、華やかに彩る。つるし雛は江戸時代、女の子の初節句に無病息災や開運祈願の意味を込めて手作りしたのが起源とされ、飾りのひとつひとつに意味や願いが込められている。
 町商工会商工部会主催の恒例の伝統行事「ひな市」が、イベントの自粛で中止となったのを受けての展示。訪れた人たちは「春らしくて華やかな気分になる」と、楽しげに見上げている。
地域つなぎ「和になれ!」 美麻小中9年生 16店取材 マップ完成

 大町市美麻小中学校(山岸澄雄校長)の9年生が、地域をつなぐマップ作りに取り組んできた。美麻で店を営む人≠フ魅力やそれぞれの思い≠ノ焦点を当て、飲食店や家具・雑貨店など16店舗を取材。「和になれ!MAP美麻」を制作した。
 総合的な学習の時間「美麻市民科」の一環。 興味ある6人がグループをつくり、ファシリテーションを学んで地域のニーズを探るワークショップを開いたり、実際に店舗に出向いて取材などを行ってきた。
 2000部は協賛した11店舗ほか、掲載店舗、市内の観光施設などに設置予定。生徒たちは「お店の方たちと地域がつながるマップに。私たちの思いやお店の方たちの思いも、手に取った方に読んでもらえたら」と話していた。
高校の将来 議論共有 大北協議会 県教委に提案へ会合

 県教育委員会の高校改革に向け大北地域の意見を話し合う「大北地域における高等学校の将来を考える協議会」(座長=牛越徹北アルプス広域連合長)は24日、大町市の北アルプス市町村会館で2回目の会合を開き、県教委の高校改革の考え方や現状、隣接した旧第11通学区の議論の進捗について確認した。大北での高校生の学ぶ場の将来の在り方の提案に向けて議論の基礎を共有した。
 第2期再編にあたっては、大北の3校が含まれる中山間地存立校の場合、在籍生徒数120人以下、もしくは160人以下で卒業生の半数以上が入学している中学校がない状態が2年続いた場合に再編基準に触れると説明。大北を含む旧第12通学区では、中学校卒業者が平成29年(2017年)の564人から、令和15年(2033年)には303人まで54%が減少するとし、県教委の宮澤直哉主幹指導主事は「この地域の高校にどんな学びと魅力を求め、どの位の規模でどう配置するのか地域の皆さんとデザインしたい」と呼び掛けた。
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