2020年7月11日(土)付

「第2波」危機感あらわ 新型コロナ 大町市長「対策再徹底を」

 東京都の10日の感染者が過去最多となる240人以上を確認するなど新型コロナウイルスの猛威は、第2波として着実に地方に迫っている。大町市の牛越徹市長は「第2波を認識すべき状況」と危機感をあらわにする。感染予防対策と並行し、低迷する観光産業を中心とした経済の立て直しも求められている。
 牛越市長は、第2波の到来を背中で感じながらも「観光振興にも意を配しなければならない」と胸の内を語る。「(訪れる側も、市民を含めた、迎え入れる側も)マスクの着用や手指消毒、3密を避けるなど基本的な対策を心掛け、一人一人が、うつらない、うつさないの意識を高く持つことが重要」と再度の気の引き締めを呼び掛ける。
宿泊施設 避難所に活用を 業界団体 白馬・小谷両村と協定

 白馬村と小谷村のそれぞれの宿泊施設の業界団体は10日、大規模災害時に宿泊施設を臨時避難所として活用する協定を両村それぞれに結んだ。避難生活が長引く際に「3密」を避けるよう避難場所を分散し、宿泊施設が2次避難所として住民や観光客を受け入れられる体制をつくった。
 白馬村は県旅館ホテル組合会白馬支部(丸山徹也支部長)、小谷村は県ホテル旅館生活衛生同業組合小谷支部(石田憲明支部長)と結んだ。白馬は村内に65軒5000人、小谷は27軒2000人規模の収容人数の支部会員を擁する。
湿原彩るオレンジの花 八方尾根の鎌池 ニッコウキスゲが見頃

 白馬村の八方尾根自然研究路の鎌池湿原で、夏の代表的な高山植物として知られるニッコウキスゲが見頃を迎えている。オレンジ色の色鮮やかな花がじゅうたんのように湿原一帯を彩り、訪れた人の目を楽しませている。
 ゴンドラ・アルペンクワッドリフトを乗り継ぎ、雲上の池・八方池に至る区間の散策路は、特殊な地質が織り成す希少な高山植物の宝庫。鎌池湿原はアルペン・クワッドリフトを降りた標高1680b地点にあり、高山植物の群落が楽しめる。
村民有志 松川中で消毒奉仕 毎週継続 コーディネーターが提案

 新型コロナウイルスへの警戒が続く中、松川村の松川中学校で9日、村民有志による校内の消毒ボランティアが行われた。地域に開かれた学校づくりの一環として、住民と学校を結ぶコーディネーターが呼び掛けた。今後は週1回ほど、継続していく予定だ。 中学校では、教職員が臨時休校の影響で遅れた授業への対応に追われながら、消毒作業を毎日行っている。
 消毒作業にはボランティアやコーディネーター、村教育委員会から14人が参加。教室の机やいすの背もたれ、ドアの取っ手など手が触れやすい部分を中心に、消毒薬で拭いていった。
笑って楽しく体動かす 松川村公民館 フレッシュ学級開講

 60歳以上を対象に健康増進や生きがいづくりを目的とする松川村公民館の講座「フレッシュ学級」は9日、本年度の活動をスタートした。「笑って過ごす1時間」と題した軽運動を行い、楽しく体を動かした。
 健康運動指導士の百瀬みどりさんが講師を務めた。音楽に合わせて手足を動かしたり、代謝や血流をよくする筋トレやストレッチなどに取り組んだりした。チューブやウェーブストレッチリングなどの道具も使い、広々とスペースを使いながら心地よく体を動かした。
針ノ木岳登山道「通行止め」 コロナ影響 今季は安全確保困難

 大町市の北アルプス針ノ木峠への入山口・針ノ木岳登山道が今シーズンいっぱい通行止めとなった。本来であれば今月から営業を開始するはずの同ルート上にある針ノ木峠にある針ノ木小屋と峠までの中間地点にある大沢小屋は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で今シーズンの営業を取りやめ。人気のある登山ルートだが、今年の登山道整備はせず、万が一遭難した場合の救助活動で感染リスクもあり得ることから前例のない¢ホ策を決断した。
 今シーズン、各山小屋ではコロナウイルス感染が拡大する中で山小屋の衛生面の安全確保が難しいことから、休業や宿泊を予約制にして密を避けるなどそれぞれ対応に追われている。
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