2021年8月27日(金)付

「店を開けても人は来ない」 大北飲食店 時短等要請 長引くコロナ 厳しさ語る

 県や大北地域各市町村は、北アルプス圏域の酒類を提供する飲食店などに対し営業時間の短縮や休業の協力を求める巡回啓発を展開している。県による時短・休業要請は、白馬村が24日から既に始まっており、大町、池田、松川、小谷の4市町村は28日から。当事者である飲食店関係者からは、時短要請等があるなしにかかわらず、長引くコロナの影響にあきらめムードも漂う。
 大町市中心部で居酒屋を経営する60代男性は「店を開けていても人は来ない」と話し、県の要請には応じる姿勢を見せる。長引くコロナの影響で、売り上げはピーク時から8割程度落ち込んだ。「いつつぶれてもおかしくない状況」と苦しい胸の内を明かす。
開催時刻に録画映像配信 白馬で29日 中止の「夏の終りコンサート」

 8月29日に白馬村のウイング21で開催予定だった、夏の風物詩「第31回夏の終りコンサート」(実行委員会主催)の一部生演奏を含むビデオ配信コンサートが中止となった。同館などの公共施設が県のコロナ感染警戒レベル5となり休館になったため。代わりに、各団体が寄せた録画映像を開催予定時刻だった午後1時から午後3時半までユーチューブで無料で限定配信。各家庭などで、合唱のステージを楽しんでもらえるよう企画した。
 配信映像は、地元合唱団体「混声合唱団ハーモニー白馬」「アンサンブルこーろこーろ」「白馬CLS」を含む15団体が出演。これまでに演奏活動でつながりのできたリトアニアや台湾の合唱団、これまでゲスト出演してきた声楽家・和田ひできさんも登場する。
財政健全化基準はクリア 池田町 2年度実質収支4696万円黒字

 池田町は26日、令和2年度決算に基づく健全化判断比率(財政の早期健全化や再生の必要性を判断する実質赤字比率・連結実質赤字比率・実質公債費比率・将来負担比率の4つの財政指標)について、町議会全員協議会で報告した。健全化が求められる早期健全化基準をいずれも下回ると説明。実質公債費比率は12・1%で、当初の予測(12・9%)を下回った。
 町は、令和10年度までのシミュレーションでも18%は超えない見通しだが、今後の状況により増える可能性もあるため「事業導入の際は慎重な判断が必要」とした。
写真で商品価値UP 池田町商工会 売り上げ向上へ講座

 池田町商工会は23日、ホームページ(HP)やSNS(会員制交流サイト)での商品価値を高める講座「上手な写真の撮り方・活かし方」を開いた。約25人が参加。SNSを活用した写真による情報発信が主流となる中、集客や売り上げ向上につなげるために魅力的な写真を撮るこつや加工方法、SNSへ投稿するポイントなどを学んだ。
 実際にデジタルカメラやスマートフォンで被写体を撮影し、写真をさらにきれいにするためアプリを使った加工にも挑戦。明るさや色の調整、トリミングなど、さまざまな機能に触れた。
精神統一 的射抜き競う 大町 2年ぶり 市制記念弓道大会

 大町市体育協会は22日、市運動公園弓道場で「第67回大町市制記念弓道大会」を開いた。昨年はコロナ禍で中止となっており、2年ぶりの大会。本年度は参加者を中信地区内の1支部3チーム以内に限定し、感染予防対策を徹底して実施した。幅広い世代から32人の参加があり、28b先にある直径36aの的を正確に射貫くため、精神を統一させてきりりとした表情で矢を放った。
 会場に響くのは、弓を引く音と的を射る音のみ。張り詰めた緊張感が漂う中、参加者は弓を持ち、放つまでの「射法八節」の一連の動作をよどみなく進めていった。
感染防止で公共施設制限 大北各地 利用人数や時間など対応

 県独自の新型コロナウイルス感染警戒レベルが5に引き上げられるなど大北地域における感染拡大を受けて、不特定多数が利用する公共施設などでは、感染防止のため利用人数や時間を制限するなどさまざまな対応が取られている。
 市立大町図書館では25日から当面の間、利用を市民に限っている。あわせて、滞在時間を30分以内とし、学習室の利用を禁止する。(写真は大町図書館)
 大町市子育て支援課は、児童センターの利用者の感染防止対策を徹底し、人数や時間などを制限した対応を取りながら開所している。コロナ禍における子育て世帯の支援、親子の居場所づくりのため、理解と協力を呼び掛けている。
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