2010年7月9日(金)付


官民協働で草刈り 昭和50年代から続く輪 大町市美麻
 大町市美麻地区の建設業者でつくる「土尻会」(伊藤健二会長)と市の美麻関係職員らはこのほど、地区内の県道と市道で草刈りボランティア作業を実施した。旧村時代から続く、地域の道を整備する官民協働の奉仕作業に汗を流した。地区内の6社や支所職員、同地区出身の市職員など20人余が参加。3班に分かれ、県道八坂美麻線や小島信濃木崎停車場線、市道蟻坂線など延べ約20`にわたる幹線で、道端の草などを刈り取った。夏を前に道端の草が伸び、幅員が狭くなったり、見通しが悪くなる部分も多く、作業を通して安全な道を確保した。業者が工事などでかかわる地元の道や、日ごろ職員が通勤で使っている道ということもあり、作業に熱が入った。ボランティア作業は、普段の仕事などで世話になっている地域に恩返ししようと、当初は業者たちによって、昭和50年代に始まった。時がたつ中で、職員らにもボランティアに参加する輪が広がり、恒例の取り組みとなって合併後も続いている。
園児に絵本読み聞かせ 小谷中3年家庭科授業で
 小谷村の小谷中学校の3年生は7日、家庭科の授業の一環として同村の小谷保育園を訪れ、保育実習を通じて園児とふれあいながら保育の楽しさを体験した。 中学生は数人ごとのグループになり、園児のクラスに入っていっしょに遊んだ。元気の良い園児にどのように接したらよいかとまどう場面もあったが、時間がたつごとに互いに慣れて、中学生のひざの上にちょこんとお座りしたり「あのね、あのね」と顔を近づけて話すようになった。 絵本の読み聞かせをして遊ぶころには、中学生もしだいに余裕が出てきたようすだった。園児の目線までかがんで、その反応を見ながら、少しでも臨場感のある読み聞かせになるようにと工夫をこらし、園児たちは中学生が語る物語のとりこになっていた。 保育実習は核家族化や地域社会における人間関係の変化のなか、次代の親となる生徒に幼児とふれあうことで自己の成長をふり返りながら、子どもを生み育てることの意義を理解してもらおうと毎年行われている。今後は年長・年少児などそれぞれの場で得た情報を交換しあいながら、幼児期の心や体の成長について学習を深めていくという。
富士通駅伝を招待 17、18日スノーハープクロカン
 白馬村のスノーハープを会場に17、18の両日開かれる「第13回スノーハープクロスカントリー大会」に、2009ニューイヤー駅伝で優勝した経験を持つ、富士通陸上部駅伝チームのメンバーが、17日の駅伝種目の招待選手として出場することが決まった。関係者は「駅伝のスーパースターとともに走れる機会はそうそうない。大勢が来場して声援を送ってほしい」と来場を呼びかけている。 同陸上部は1990年3月創部。翌年東京で開催された世界陸上で好成績を残し、陸上界に名乗りをあげた。駅伝部門では、創部11年目の2000年の「ニューイヤー駅伝」で初優勝を果たし、名実ともに日本陸上界をリードするチームとなった。2009年の同大会では、創部より選手として部の発展に貢献し、現在同部の監督を務める大町北高校出身の福嶋正監督のもと、9年ぶり2度目の優勝に輝いた。 スノーハープクロスカントリー大会には堺晃一さん、岩水嘉隆さん、山下拓郎さん、高野善輝さんらが一般男子の部門に招待選手として参戦する。
景観や文化保全図る 美しい里ワークショップ 池田町
池田町は7日、住民参加で町づくりを話し合う、研修会「美しい里づくりワークショップ」を、町総合福祉センターで開いた。「日本で最も美しい村」連合の加盟に伴い、地域の景観や文化の保全を図ろうと、参加者から意見を求めた。住民や町職員ら約20人が参加。町から第5次総合計画や同連合の概要などの説明があり、ワークショップの運営方針について話し合った。住民から「活動中の住民団体からも、意見を求めるべきでは」「これまで町が集めた、住民の声を生かしては」などの提案があった。今後は、町が実施した住民アンケートをもとに、環境や文化などテーマを絞り、活動案を議論。具体策を研修会で取りまとめ、町民活動サポートセンターや自治会を通じて、町内の各団体や住民に協力を呼び掛けるという。
先行現職追う新人 「決めかねている」 4割カギ
 白馬村長選挙について、大糸タイムス紙は8日までに、有権者アンケートを実施した。現職の太田紘煕氏(68)と新人の渡辺俊夫氏(61)の一騎打ちによる舌戦も終盤を迎えるなか、2期目の強みなど生かしリードする現職を、新人が追う展開をみせている。いまだに投票する候補を決めかねている有権者も4割にのぼり、最終盤に向けて浮動票≠フ取り込みがカギを握りそうだ。アンケートは有権者100人を対象に、各投票区ごと人口規模で比例配分し、無作為抽出により電話で実施した。「投票する候補を決めているか」の問いに、「決めている」が57lで、「決めかねている」が40lだった。残り3lのなかには「選挙にはいかない」「白票を投じる」と明言するなど両候補に対して批判的な厳しい声もあり、投票率の低下も懸念される。 「投票する候補を決めているか」を問う回答は、村人口の3分の1にあたる神城、3分の2にあたる北城の旧村単位で大きく異なった。神城では「決めかねている」の回答が27lにとどまったのに対して、北城は46lにのぼった。北城に多くある浮動票≠めぐる攻防の激化が今後、予想される。
異文化交流10周年 日本語講座が七夕交流会
 大町市大町公民館(勝野礼二館長)で開いている日本語講座が本年度10周年を迎え、受講する外国人と講師を務める市民ボランティアら約80人は7日、七夕交流会を大町市文化会館で開いた。節目を記念し、歴代の講師や公民館長らを招き、日本の夏の風物詩に触れながら、長く続く交流の場の発展を喜んだ。交流会は、受講者やその家族、講師ボラ、牛越徹市長や荒井今朝一教育長、歴代の公民館長や担当者、市内事業所で働いている外国人ら約80人が参加。七夕らしく短冊が飾られたササ竹を中心に、乾杯で節目を祝い、持ち寄った国際色豊かな手料理を囲み談笑した。牛越市長は「皆さんとの国を超えた交流は言葉だけでなく心と心の交流。これからも発展を」とあいさつした。日本語講座は、就労や結婚などで市内を訪れ生活する外国出身者が日本語に親しむ講座で、平成13年から開いている。市民ボランティアが講師を務め、外国人の日本語習熟を助け、日本語検定取得などそれぞれの目標に向かって学びながら、異文化交流を深めている。
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