2010年7月12日(月)付


白馬村長に太田氏再選 「観光再生」接戦制す 草の根渡辺氏わずか及ばず
 任期満了(8月6日)に伴う白馬村長選挙は11日、投票が行われ、即日開票の結果、現職の太田紘煕氏(68)=飯田=が2849票を獲得し、再選を果たした。新人の渡辺俊夫氏(61)=和田野=は2379票を獲得したが、470票及ばす涙をのんだ。投票率は、前回より約5ポイント下回り、過去最低の74・59lだった。前回46票だった無効票は今回、259票にものぼった。 接戦を制して現職が再選を果たした。新人対抗馬の善戦は、広域ごみ処理施設建設や村観光局などめぐる諸問題を抱える現村政に批判票が集まった。 太田氏は3月の定例会一般質問で再選出馬を表明。観光再生を喫緊の課題に「にぎわいと元気のある村づくり」を訴えながら全村で支持拡大に向けた活動を展開し当選したが、初当選した前回選挙の3000票より票を減らした。 村長選2度目の挑戦となった新人で前村議の渡辺氏は、現村政に対する批判票と浮動票を追い風につけたが一歩届かなかった。
パンとお菓子作り学ぶ 松川村Mフード講習会
 郷土料理を継承し地域の活性化に向け新たな食文化を発信する、松川村の「Mフード倶楽部」(吉森里和代表)は10日、米粉を使った「パン・お菓子作り講習会」を同村多目的集会施設南部会館で開いた。事前に申し込みしたAコース2回目の応用編で、具材を包み込んだ「調理パン」と、一まとめの材料を流し込み焼く「シフォンケーキ」を実習した。 前回から継続参加の8人は、体験した応用をいかしてパン生地をこねあげ、具の分量などに気を配りながら生地を形成していた。チーズ、ベーコン、干しブドウを包み込んだ生地の表面に、はさみや包丁で切り込みやかざりなどを施して3種のパン作りに挑戦した。 同講習会は同倶楽部が母体となり米粉の菓子やパンを製造販売する「こめのこ工房なごみや」のメンバーらが講師で年1回、受講コースを決めて活動している。日本の主食である米を見直し、米飯以外の食べ方や米粉の特性や利用法など、調理をとおして周知を図っている。
熱き思い綱に託す 小谷村体育協会長杯夏の陣
 小谷村公民館と村体育協会主催の「小谷村体育協会長杯争奪綱引き大会・夏の陣」が9日、同村小谷小学校体育館で開かれた。 学校や職場、地区のスポーツ愛好仲間などで編成された、一般男子の部に10チーム、一般女子の部に10チーム、小学生の部に5チームの3部門から約400人が出場。熱き思いを1本の綱に託し、優勝めざして競いあった。 開会式では選手を代表して石塚翔大くん、矢口岳樹くんが力強い選手宣誓を行った。試合はリーグ戦とトーナメント方式で行われ、選手たちは審判の競技開始の合図とともに、いっせいに後傾姿勢となり、呼吸を合わせて懸命に綱を引いた。 両チームのパワーが1本の綱に集結し、ピンと張りつめたまま持久戦となったり、粘りぬいての勝利など好勝負が繰り広げられ、一試合ごとに会場から大きな声援が沸いていた。
地域3世代が交流 大町市の旭町公民館
 大町市旭町公民館(山崎一彦公民館長)は10日、三世代交流レクリエーション大会を昭和電工体育館や同グラウンドで開いた。地区自治会から老若男女約50人が参加し、ニュースポーツやバーベキューで住民同士が交流を深めた。ニュースポーツのスマイルボウリングは、ボウリングをアレンジした新スポーツで、マットの上で投球位置からボールを投げてゲートを通過させ、チームごとに10本のピンを早く倒すゲーム。場所も選ばず、誰でも気軽に楽しめる。6つのチームに分かれて和気あいあいと楽しみ、「勝公チーム」が54点で優勝した。試合終了後は、グラウンドに隣接するバーベキューハウスに場所を移し、昼食会で地域の親ぼくを深めた。心地よい汗の後の空腹を、鉄板を囲んでの肉や野菜をつつきあって満たした。同地区には神社などがない中で、三世代の交流会や納涼祭、町内めぐりのおみこしなど、地域住民でつくる集いを通して地域の親睦を深めている。
「全て私の力不足」 渡辺氏敗戦の弁
 渡辺陣営は、白馬町の選挙事務所で開票結果を待った。開票状況をテレビで見守り、太田氏の当確が伝えられると支持者ら約30人は落胆する一方で「良く健闘した」とたたえた。太田氏の当選が伝えられると渡辺氏は「全て私の力不足で皆さんの期待に応えられなかったことは残念。この票は皆さんの、ここにこられていない方の一票一票の積み重ねだと思う。草の根の票がしっかり表れた結果」と述べた。渡辺氏は敗戦の原因として立候補表明が遅かったことなどを挙げた。今後は、これまでどおり社会活動を続けながら村政に関わり、村の情報公開や太田氏の公約検証などを引き続き行っていくとした。支援者からは「何らかの形で力を生かしてほしい」と応援の声も。奈良安晃選対本部長は「事前の予想は厳しくある程度覚悟はしていた。渡辺氏は力不足だったといったが、全力を出してもらった」と述べた。
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7月の一覧
夏山シーズン祝う 雨飾山高原の安全祈願祭
 小谷村中土の中谷開発委員会(相沢誠男会長)は11日、同村鎌池ぶな林亭前で「小谷温泉・雨飾山高原の夏山開き安全祈願祭」を行い、夏山シーズンの到来を祝った。 日本百名山の一つとして知られる雨飾山は、同山に至る登山口が大網地区と小谷温泉側からの2か所ある。どちらも登山客に高い人気があり、毎年数万人の登山者が訪れてにぎわう。大網側は先週開山祭を開いている。 祈願祭には地元関係者や山愛好家など多数が参加。祭壇に玉ぐしをささげ、夏山の登山者の安全を願った。 神事のあとは同会の有志で作る「大渚山に登る会」の主催で、大渚山への記念トレッキングが行われた。大渚山は同村鎌池の北西にある標高1566bの里山で、難所も少なく初心者でも気軽に登山が楽しめる山として人気を集めている。