2025年1月11日(土)付

出生数87人 初の100人割れ 大町市昨年 子育て支援や移住 対策急務

 大町市内の昨年1年間の出生数が87人となり、初めて100人を割った。前年から15人減少し、10年前に比べて約半数となり、市は危機感を募らせている。人口の減少と比例しており、子育て支援や移住定住などの対策が急務となっている。
 市では、出生対策として、切れ目ない子育て支援や相談体制の充実、移住定住促進などを展開してきたが、これまで以上の対策が求められる。
 市によると、市内出生数は2000(平成12)年ごろまで300人程度を維持してきたが、その後右肩下がりとなり、2009(同21)年には初めて200人を割った。
 民生部は「自然減は仕方のないことで、出生数が100人を切ることは危惧していた」ととらえながらも、「これまで以上の支援に努めることが必要。危機感を持って、安心して子どもを生み育てられる施策を続けていきたい」としている。
除雪稼働費 例年の約2倍 白馬・小谷村 降雪平年上回り交通障害も

 ここ数年で一番の大雪となっている白馬村と小谷村で、除雪車の出動に関わる燃料代などの稼働費が膨らんでいる。両村によると昨年12月の除雪稼働費は例年の約2倍で、今月に入ってからも出動が続き、このままのペースだと1月も例年を上回る見通し。倒木の影響による交通障害なども発生しており、対応に追われている。
 白馬村によると、例年12月の除雪稼働費は4500万〜5000万円ほどで推移しているが、昨年12月は1億円を超えた。
 小谷村では、2023年12月の除雪稼働費が約1600万円だったが、昨年12月は6000万円を超えた。
谷川さん 校歌作詞の経緯 小谷小 元検討委 深澤さんが講話

 小谷村の小谷小学校で10日、同校の校歌を作詞した故・谷川俊太郎さんに作詞を依頼した経緯や思いを聞こうと、校歌制定時の検討委員を務めていた深澤和子さん(59)=千国乙川内=を招いた講話があった。3つの小学校が1つになるにあたり、小谷の小学校としてどのような校歌がふさわしいか、当時の検討状況や谷川さんとのやりとりなどを聞いた。
 深澤さんは、校歌を村民から募集する案や、子どもたちから歌詞に入れる言葉を募るなどの検討があったと紹介。最終的に専門家の谷川さんに作詞を、息子の谷川賢作さんに作曲を依頼した。
土蔵の地下でクラシックを 池田のチルアウトスクエア 楽譜とCD「猫に小判音楽堂」

 池田町池田一丁目のまちなか交流スペース「チルアウトスクエア」の一角に、「猫に小判音楽堂」と名付けたユニークな空間が存在する。築100年の土蔵の地下に、ピアノの楽譜やCDが、所狭しと並ぶ。
 まちなかの交流拠点づくりの一環として、1年前にリノベーションした土蔵の地下6畳ほどの空間を活用する。
 不動産業を営む猿田正志さん(74)が、立ち退きする音楽教室から、行き場のないCDや楽譜を引き取った。「自分には無価値(猫に小判)」というCDや楽譜を有効活用しようと、一室を設けた。
伝統保存食凍りもち″り 大町 常盤「かたくり」 部会員手作業

 大町市常盤須沼の農産物直売所「かたくり」で8日から、直売所の凍りもち部会(曽根原叶子代表)による、伝統の保存食「凍りもち」作りが始まった。全てが手作業による手間ひまかけた工程で、凍りもちにする作業に追われている。
 凍りもちは、県内でも特に寒さが厳しい場所の自然条件を生かし、伝統的に作られてきた保存食。使用するもち米は契約栽培された市内産の「もちひかり」。
 一つずつ和紙で丁寧に包み、10個で1連にして大きな水槽に2日間浸してから軒下に吊るす。
プロの指導で雪道運転学ぶ 大町市 移住者向け講習 不安解消に

 大町市定住促進協働会議は9日、大町自動車教習所の協力で移住者向けに続ける恒例の取り組み「信濃大町雪国デビュタント」を開いた。令和4年度以降に市内に移住した市民を対象に実施し、5人が参加した。
 学科と路上講習で、凍結路や積雪路での運転技術、雪国でのドライブに必要な知識を深める取り組み。移住を希望する人たちの不安として多く挙がる雪道運転を、プロの指導で安全に経験する場として続けている。
 学科講習では、雪道運転の心構えや駆動輪によって異なるチェーン装着、車間距離などの基本知識に加え、スタック時の注意点や脱出方法なども教えた。路上講習は3台の教習備を万全に。より安全な道を選んで走って」と呼び掛けていた。
 路上講習はそれぞれの教習車に指導員が同乗して行われた。
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